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「奴らの終わりの始まりだ。撃ち落とせ」
―<アノダイン>の破壊を命じるアーミテイジ・ハックス将軍[出典]

<アノダイン>(Anodyne)はファースト・オーダー=レジスタンス戦争の時代にレジスタンス宇宙軍で使用されていた改造型のネビュロンCエスコート・フリゲートである。もともとクワット・ドライブ・ヤード社新共和国のために製造した護衛艦だったが、廃船となった後に廃棄場から回収され、こっそりとレジスタンスの手に渡った。<アノダイン>は医療フリゲートとして大幅な改造を受け、最も強力な兵器は剥ぎ取られたものの、軍艦としての収容能力はそのまま残され、スターファイター1個大隊を運ぶこともできた。

34 ABYに発生したスターキラー危機当時、<アノダイン>をはじめとするレジスタンス艦隊の軍艦は別の任務に就いていたが、惑星ディカーにあるレジスタンス基地からの撤退活動に急遽駆けつけた。<アノダイン>は他3隻の軍艦とともにレジスタンス基地の人員を収容し、イリーニウム星系からハイパースペース・ジャンプで逃げ出した。しかしファースト・オーダー宇宙軍ハイパースペース追跡装置を使って行き先を割り出し、攻撃を続行した。レジスタンスのアミリン・ホルド中将の命令で乗組員が<ラダス>に移った後、燃料を失って落後した<アノダイン>はメガ級スター・ドレッドノートスプレマシー>によって撃墜された。

特徴[]

「メイン・クルーザーは依然射程外です。しかし医療フリゲートは燃料切れと見え、シールドも落ちております」
エドリソン・ピーヴィー艦長[出典]
Anodyne Nebulon-C

<アノダイン>

<アノダイン>はクワット・ドライブ・ヤード社によって製造されたネビュロンCエスコート・フリゲートの改造型である。全長549.17メートル(1801.74フィート)、横幅196.06メートル(639.96フィート)、全高322.24メートル(1057.22フィート)。旧型のネビュロンBエスコート・フリゲートと同様、本来は護衛船として造られていたが、レジスタンスによって医療フリゲートに改造されていた。[1] そのため最も強力な兵器は剥ぎ取られていたが[2]、重ターボレーザー10門、局所防衛砲台6門、プロトン魚雷発射装置2基、トラクター・ビーム発生装置で武装しており[1]、搭乗員や患者を守ることができた。[2] また軍艦としての収容能力は手つかずのまま残されており、スターファイター1個大隊を収容して運ぶこともできた。[1]

<アノダイン>の船体は司令ブリッジや医療施設を擁する前部セクションと、エンジンなどが配置された後部セクションに分かれており、急造のアーマー・プレートで補強された細長いエンジニアリング・ブームが両部分を繋いでいた。またどちらのセクションも右舷にドッキング用ブームが突き出ており、U-55軌道ロードリフターを始めとするスターシップと接続することができた。[1] ブリッジ・モジュールは前部セクションのドッキング・ブームの下部に取り付けられており[2]、緊急時には船体から切り離すことができた。[1] 操縦席の周りには周囲を大きく見渡すことができるビューポートが曲線的に設けられており、ホログラム発生装置や各種ディスプレーが周囲に設置されていた。[3] またレジスタンスは主力艦のクルーを大幅に削減する取り組みを行っており、<アノダイン>もオートメーション化の助けを借りて170名の基幹乗員で運用することが可能だった。[1]

<アノダイン>の前部セクションにはトラクター・ビームやターボレーザー、偏向シールド発生装置、予備パワー・ジェネレーター、ごみリサイクル施設、センサー機器などが配置され、内部には上級医師および医療スタッフ用区画、集中治療室、回復病棟、サンプル解析用ラボ、遺体安置所、手術室、バクタ・タンクなどの施設・設備が揃っていた。また艦内の縦の移動にはターボリフトが用いられた。一方、後部セクションにはハイパードライブ発生装置や主要反応炉ガスおよび液体貯蔵庫、ドロイド・メンテナンス及び再充電センター、主任エンジニア用区画などが収容され、船尾に9基のイオン・ドライブ・ノズルが並んでいた。また後部セクションの下方に向かって伸びる突起部には、静電気放電ベーンや静電再回収・再利用中継機、そしてパワー・リサイクリング・セルが配置されていた。[1] また必要なら尾翼支柱アセンブリと下にあるステーションを使い、追加モジュールで内部容積を広げることもできた。[2]

歴史[]

病院船[]

<アノダイン>は、新共和国銀河帝国の残党とのあいだに休戦協定が結ばれた後、クワット・ドライブ・ヤード社が新共和国のために製造したネビュロンCエスコート・フリゲートの1隻である。これらの艦はかつてKDY社が帝国のために製造したネビュロンBエスコート・フリゲートと同様の役割を果たすことを企図して造られており、ネビュロンBよりも大型だった。しかし、新共和国防衛艦隊から退役した一部のネビュロンCはこっそりとレジスタンスの手に渡り[1]、<アノダイン>も廃船となった後に廃棄場から回収され、レジスタンスの味方の修理施設で大幅な改修を受け、レジスタンス宇宙軍病院船として生まれ変わった。[2]

撤退と破壊[]

「では、<アノダイン>を棄てるんですね。その後はどうするんですか、提督? 棄てる船がなくなったらどうするんですか?」
アミリン・ホルド中将に対し、ポー・ダメロン[出典]
BigRadish-TLJ

ディカー軌道に集まった<アノダイン>と<ラダス>、<ニンカ>、<ヴィジル>

34 ABYに発生した[6] スターキラー危機当時、<アノダイン>を始めとするレジスタンス艦隊の軍艦は別の任務に就いていた。[7] レジスタンスはスターキラー基地を破壊することに成功したが[8]、ファースト・オーダーの報復攻撃を恐れ、惑星ディカーにあるレジスタンス基地からの撤退活動を即座に開始した。[3] ディカーの軌道には急遽、<アノダイン>とMC85スター・クルーザーラダス>、フリー・ヴァージリア級バンカーバスターニンカ>、ヴァクビオア級貨物フリゲートヴィジル>が集まったが[2]、彼らが到着した時には退避活動もすでに終盤だった。[7] 撤退活動にあたり、レジスタンス艦隊司令部のメンバーであるレスドックス中将が<アノダイン>の指揮官に任命された。[2]

アーミテイジ・ハックス将軍率いるファースト・オーダー艦隊イリーニウム星系に出現したとき、<アノダイン>と<ニンカ>、<ヴィジル>は地上からの輸送船の大半を収容して、低軌道を離れようとしているところだった。[9] まもなくレジスタンス基地はマンデイターIV級シージ・ドレッドノートフルミナトリックス>によって軌道爆撃で破壊されてしまったが、レジスタンス艦隊は全ての人員を収容してイリーニウム星系からハイパースペース・ジャンプで逃げ出すことに成功した。ところが、ファースト・オーダーは最高指導者スノーク旗艦であるメガ級スター・ドレッドノートスプレマシー>に搭載されたハイパースペース追跡装置を使い、レジスタンスのジャンプ先を特定した。レジスタンスは再びジャンプをしても無駄だと判断し、やむを得ず距離をとって亜光速で逃げ続けざるをえなくなったが、やがてその燃料も尽きていった。また、<ラダス>のブリッジに対する直接攻撃で最高司令部のメンバーが壊滅し、指導者であるレイア・オーガナ将軍も負傷した。[3]

Anodyne destroyed

<アノダイン>の最期

<ヴィジル>は破壊されたが、<アノダイン>と<ニンカ>は最新鋭のシールド・システムを搭載した<ラダス>のエンベロープ・エネルギーに守られ、ファースト・オーダーの遠距離砲撃を耐えしのいだ。[2][9] そんな中、レイアの代理で艦隊の指揮官となったアミリン・ホルド中将は3隻の主力艦の乗組員を<ラダス>へ避難させるよう指示し、医療船である<アノダイン>からの避難を優先させた。レジスタンス・パイロットポー・ダメロン大尉はホルドが作戦の最終目的を明かさないことに不満の抱きつつも、カイ・スレナリらと一緒に<アノダイン>の人員輸送を手伝った。医療フリゲートからの避難活動には時間がかかり、ダメロンはファースト・オーダー艦隊のターボレーザーが船体を揺らし、通路でがあがる中、バクタ・タンクに入れられた患者をなんとか輸送艇に運びこんだ。[9]

最後の輸送艇が無事に離脱した後、<アノダイン>は完全に燃料を失い、残りの3隻から落後した。<スプレマシー>のブリッジでエドリソン・ピーヴィー艦長からその報告を受けたハックス将軍は、レジスタンスの終わりの始まりだと告げ、<アノダイン>の撃破を命じた。一方<アノダイン>の操縦席では、ただひとり本艦に残った人間の艦長が<ラダス>のホルド中将に連絡をとり、避難が完了していることを伝えた。[3] その直後、ただでさえ弱まっていたシールドが<スプレマシー>の砲撃で燃え上がって消滅した<アノダイン>は、船体がふたつに割れた後、一瞬のうちにガスと超高温の金属の塊へと変わり果てた。[9] 最期の瞬間、<アノダイン>の艦長はホルド中将に仕えられたことが光栄だと告げ、反乱軍万歳と叫んで爆炎に飲み込まれた。[3] ダメロンは<アノダイン>が数で消滅するさまを輸送艇の中から見守った。また<スプレマシー>のブリッジでは、フリゲート撃破の知らせがヤゴ艦長からピーヴィー艦長に伝えられた。[9]

その後レジスタンス艦隊は<アノダイン>と同様にと<ニンカ>も失い、残された主力艦は<ラダス>のみとなった。ホルドの作戦に従い、<ラダス>に集まった人員は輸送艇で近隣の惑星クレイトへの避難を開始したが、ファースト・オーダーに気づかれ、多数の輸送艇が撃墜されてしまった。そこでホルドは<ラダス>を使って<スプレマシー>に特攻を仕掛け、わずかに生き残った仲間たちの希望をつないだ。[9]

司令官と乗員[]

「最後のクルーが船を脱出し、そちらに向かっております。お仕えできて光栄でした、提督。反乱軍万歳!」
―アミリン・ホルド中将に対し、<アノダイン>の艦長[出典]
Anodyne cockpit

<アノダイン>撃墜時、1人で操縦席にとどまってホルド中将に連絡をとる艦長

34 ABY当時[6]、名称不明の人間の男性が<アノダイン>の艦長を務めていた。[3] またディカー撤退戦に際し、レジスタンスは艦隊司令部のメンバーを4隻の軍艦に再配置し、<アノダイン>にはレスドックス中将が割り当てられた。[2] レスドックスはこの再配置以前はディカーのレジスタンス基地に配属されていた。[8] 他のレジスタンスの主力艦と同様、<アノダイン>も人手不足のため通常は最小限の乗組員だけで運用されていた。しかしディカー撤退戦に際しては、レジスタンス基地からの撤退要員を収容したため最低限の必要人数を超えた乗員を運ぶことになった。[2]

制作の舞台裏[]

<アノダイン>は2017年12月15日に公開されたシークエル・トリロジー第2作『スター・ウォーズ エピソード8/最後のジェダイ』で初登場を果たした。[3] 船名は映画公開日に発売された関連書籍、『スター・ウォーズ 最後のジェダイ ビジュアル・ディクショナリー』、『スター・ウォーズ/最後のジェダイ クロス・セクション』、『最後のジェダイ:ボマー・コマンド』で判明した。[1][2][10]

登場作品[]

参考資料[]

脚注[]

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