- 「お前らは命懸けであの木を奪いに来たのだ。ただの木であるはずがない」
「この木はコルサントのジェダイ聖堂を飾っていた木々の生き残りだ。フォースを宿している……」 - ―ハロン司令官とルーク・スカイウォーカー[出典]
ヴェタインの任務(Mission to Vetine)は4 ABYに行われた共和国再建のための同盟の任務である。エンドアの戦いの3か月後、反乱軍に属すジェダイのルーク・スカイウォーカー中佐とパイロットのシャラ・ベイ中尉が惑星ヴェタインにある帝国軍基地へ潜入した。彼らの目的は、基地に保管されている“グレート・ツリー”の最後の生き残りを奪取することだった。フォース感応能力を備えているこの樹木はもともと、皇帝ダース・シディアスが銀河帝国を建国する以前、惑星コルサントのジェダイ・テンプルに植えられていたものだった。
スカイウォーカーとベイはアストロメク・ドロイドR2-D2を連れてラムダ級T-4aシャトルでヴェタインに到着し、ベイは身分を偽って帝国保安局のアレシア・ベック中佐を名乗った。保安局員が基地の抜き打ち検査にやってきたように見せかけ、ふたりはハロン司令官に施設を案内させた。しかし、ベックが偽物であることに気付いていたハロンは、木が保管してある研究所でふたりを取り囲んだ。スカイウォーカーはフォースとライトセーバーを駆使して反撃に転じ、ベイが木を手に入れると、爆弾を使ってハロンやストームトルーパーを皆殺しにした。任務が終わった後、スカイウォーカーは樹木2株のうち片方を持ち帰ったが、もう片方はベイと彼女の夫、ケス・ダメロンに譲った。同盟軍を退役して衛星ヤヴィン4に住みついた夫妻は、新しい家の外にこの木を植えた。
背景[]
- 「タイロンを襲撃した際に、ベック中佐の通行証を入手したんだ」
- ―ルーク・スカイウォーカー[出典]
銀河内戦中[1]、4 ABYに発生した[3] エンドアの戦いの大勝利から20日後、共和国再建のための同盟(反乱同盟軍)の特殊部隊に属すパスファインダーズがアウター・リム・テリトリーの“タイロンの辺境”にある帝国保安局の秘密軍事施設を強襲した。同盟軍が施設を制圧した後、プロトコル・ドロイドのC-3POが銀河帝国の暗号を破り、保安局のコンピューター・ネットワークにハッキングを行った。このとき同盟軍が手に入れた情報の中には、皇帝ダース・シディアスが死んだ場合に備えて用意されていた帝国の軍事計画、シンダー作戦の内容が含まれていた。また、彼らは帝国保安局の工作員であるアレシア・ベック中佐の通行証も同時に入手した。[1]
任務[]
- 「一体何のためにそんな……」
「その基地のラボに、ある物が置かれている。大昔に皇帝に盗まれた物だ…それを取り戻す」 - ―シャラ・ベイとルーク・スカイウォーカー[出典]
タイロンの作戦から3か月後、反乱同盟に仕えるジェダイ・ナイトのルーク・スカイウォーカー中佐は、かつて惑星コルサントのジェダイ・テンプルに植えられていたグレート・ツリーの最後の生き残りを手に入れるため、惑星ヴェタインへ向かう任務を計画した。この古代の樹木はテンプルの中庭で育てられていたが、ダース・シディアスが銀河帝国を建国してテンプルをインペリアル・パレスに改造した際に取り除かれてしまった。樹木の最後の残りはヴェタインにある帝国軍基地の研究所に移され、皇帝本人と基地司令官のハロンだけが研究所へのアクセスを許されていた。スカイウォーカーは盗んだインペリアル・シャトル<アンターラ>を任務に使用することに決め、グリーン中隊の反乱軍パイロット・シャラ・ベイ中尉に副操縦士としての協力を求めた。また、スカイウォーカーはアストロメク・ドロイドのR2-D2を任務に同行させた。[1]
ヴェタインへ向かう途中、スカイウォーカーはベイに帝国軍将校の軍服を与え、タイロンの辺境から盗んだ通行証を使って帝国のアレシア・ベック中佐を演じるよう指示した。また、スカイウォーカーは彼女に皇帝が盗んだ物を取り返しに行くのだと説明したが、それが何であるのかは言わなかった。<アンターラ>は間もなく目的地に到着し、通行証を送って基地の外に問題なく着陸した。ボディガードに扮したスカイウォーカーを引き連れ、ベイはベック司令官のふりをして基地司令官ハロンと対面した。ベイは抜き打ち検査にやって来たと主張したが、ハロン司令官は本物のベックは左目が義眼であることを知っており、彼女たちの演技を見破った。しかし、ハロンはベックが偽物であることに気付いていないふりをして施設の中を案内した。[1]
スカイウォーカーとベイを連れて建物の中を歩きながら、ハロンはエンドアの戦い以来基地のセキュリティが厳重になっていると説明した。ハロンはさらに続けて、研究所への立ち入りを許されているのは自分と皇帝だけだったが、今日“ベック中佐”がやって来るまでは、そのような立ち入り規制を設けておく必要すらなかったと語った。ハロンは反乱分子の変装に気付いていたことを明かし、研究所の中でストームトルーパーと共にふたりを取り囲んだ。ハロンは侵入者に、なぜわざわざ木を盗むために研究所にやって来たのかと尋ねた。スカイウォーカーはその木がかつてジェダイ・テンプルの内奥に植えられていたものの最後の一部であることを教え、フォースを使って司令官とトルーパーを押し飛ばした。彼はR2-D2に預けていたライトセーバーを受け取り、樹木の奪取をR2とベイに任せ、その間敵の攻撃を防いだ。R2が保存用の密封フィールドを解除すると、ベイは床へ落ちる前に樹木をキャッチした。[1]
研究所からホールへ戻ろうとしたスカイウォーカーたちの前に、ブラスター砲を携えたトルーパーが姿を現した。スカイウォーカーはフォースを使ってブラスター砲の狙いを別の場所に向け、砲筒とトルーパーをライトセーバーで切り裂いた。ハロン率いる部隊は離着陸場で敵の脱出を阻止しようとしたが、ブラスターの銃撃はライトセーバーに偏向されてしまった。ハロンは手榴弾で3人を殺すよう指示したが、スカイウォーカーはフォースで爆弾を投げ返し、司令官とトルーパーを爆死させた。敵を一度に倒した後、スカイウォーカー、ベイ、R2-D2はシャトルに乗り込んでヴェタインを後にした。[1]
その後[]
- 「ところで…例の木が2本あるとは思わなかったよ。1本は持って帰るけれど…もう1本には新たな故郷を見つけてやりたいな…」
- ―ルーク・スカイウォーカー[出典]
ヴェタインの任務の後、ベイは反乱同盟軍での活動を終えることに決めた。彼女は既に軍を退役した夫ケス・ダメロン軍曹や息子のポーとより多くの時間を過ごしたいと考えていたのである。スカイウォーカーは研究所で手に入れたフォース感応力を持つ樹木2株のうち、思いがけず手に入ったふたつ目をベイとその家族に贈った。ベイの一家は衛星ヤヴィン4に住むことになり、夫妻は新しい家の外にこの樹木を植えた。[1]
制作の舞台裏[]
ヴェタインの任務は2015年に発表さたコミック・ブック『スター・ウォーズ:砕かれた帝国』(グレッグ・ルーカ著)で描かれた。本作は2016年1月30日に邦訳版が発売されている。[1] この任務でルーク・スカイウォーカーたちが手に入れる樹木は、テレビ・アニメ・シリーズ『スター・ウォーズ クローン・ウォーズ』シーズン5のエピソード、『ジェダイの過ち』に登場したものと同種である。作者のグレッグ・ルーカは、ルーク・スカイウォーカーが探し求めるのは“ありきたりなホロクロン”以外のジェダイの遺物にしたいと考え、この樹木を登場させることに決めた。[4]
登場作品[]
- スター・ウォーズ:砕かれた帝国 (初登場)
- スター・ウォーズ 最後のジェダイ 小説版 (間接的に言及)
参考資料[]
脚注[]
- ↑ 1.00 1.01 1.02 1.03 1.04 1.05 1.06 1.07 1.08 1.09 1.10 1.11 1.12 1.13 1.14 1.15 1.16 1.17 1.18 1.19 1.20 1.21 1.22 1.23 1.24 1.25 1.26 1.27 1.28 1.29 スター・ウォーズ:砕かれた帝国
- ↑ スター・ウォーズ タイムライン
- ↑ スター・ウォーズ ギャラクティック アトラス
- ↑ @ruckawriter(グレッグ・ルーカ) - X (旧Twitter). “@WookOfficial @cracksh0t Glad you liked it! Wanted Luke to pursue something besides 'just another holocron' ;)” (スクリーンショット)
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