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「メルシ、パオ、ベイズ、チアルート――きみたちは本隊を率いて東に行き、船から離れてくれ。こことタワーの間に位置をとり、最適な場所に着いたら、そこで派手にぶっぱなしてくれ。10人を100人に見せるんだ」
キャシアン・アンドー[出典]

ルースコット・メルシ(Ruescott Melshi)は銀河帝国に対する初期反乱運動が行われた時代に、共和国再建のための同盟特殊部隊に仕えた人間男性である。階級は軍曹。歴戦の兵士であったメルシは同盟情報部に所属するキャシアン・アンドー大尉の親しい友人であり、自らの身をもって部下に模範を示す指揮官として尊敬を集めていた。1 BBY同盟軍が帝国の新型超兵器デス・スターバトル・ステーションの存在を突き止めた際、メルシは救出チーム・ブラボーを率いてジン・アーソ救出作戦に赴いた。デス・スター・プロジェクトの主任技術者ゲイレン・ウォルトン・アーソの娘であるジンは、惑星ウォバニにある帝国の労働キャンプに収容されていた。

メルシたちによって解放されたジンは反乱同盟の任務に協力を求められ、同盟軍と父親の接触に力を貸した。その結果、デス・スターの構造にはゲイレン・アーソによって仕組まれた致命的な弱点があることが明らかになった。弱点を正確に突き止めるには、惑星スカリフに保管されているデス・スターの設計図が必要だったが、同盟市民政府は犯罪者であるジンの情報を鵜呑みにしてリスクを冒すことを拒んだ。しかしメルシやキャシアンをはじめとする一部の同盟軍兵士はジンの情報を信じ、“ローグ・ワン”と呼ばれる志願兵のチームを結成した。ローグ・ワンは独断でヤヴィン4ベース・ワンから出発し、スカリフに侵入して戦いを起こした。メルシは帝国安全管理施設の周辺で繰り広げられた銃撃戦で命を落としたが、同盟軍は彼らのおかげで設計図を手に入れることに成功し、ヤヴィンの戦いでデス・スターを破壊する大勝利を挙げた。

経歴[]

生い立ち[]

「われわれの何人かは――われわれの大半は、反乱軍のために汚い仕事をやってきた」
―メルシたちをジン・アーソに紹介するキャシアン・アンドー[出典]

人間男性、ルースコット・メルシは銀河帝国に対する初期反乱運動が行われた時代に、共和国再建のための同盟(反乱同盟)のメンバーとして活動した。経験豊富な兵士かつ潜入工作員であったメルシは、同盟軍特殊部隊[6] パスファインダーズ部隊に[4] 軍曹として仕えた。同盟軍で活動していた頃、メルシは同盟情報部に所属するキャシアン・アンドー大尉と親しい友人になった。[6] メルシは潜入工作員として、反乱運動の名の下にしばしば汚い仕事に手を染めた。[2]

ある時、メルシはガウラスカルアン・イーマット中尉と行動を共にした。またメルシは自らの専門知識を他の兵士と共有し、同盟軍のフィールド・マニュアルに帝国軍ストームトルーパーの種類に関する情報や、各トルーパーの特徴を記述した。[7] メルシは1 BBYの時点で[1] マサッシ・グループの一員になっていた。マサッシ・グループは初期の反乱軍を構成した最大の反乱分子で、惑星ヤヴィン・プライム第4衛星にあるグレート・テンプルを活動拠点にしていた。[4] 特殊部隊の一員として豊富な経験を積んだメルシは[6]、やがて同盟軍のベテラン兵士の1人とみなされるようになった。[5]

ジン・アーソ救出[]

「ここから出たいか?」
―ジン・アーソに対し、ルースコット・メルシ[出典]

1 BBY[1]、キャシアン・アンドーの情報収集任務により、帝国が惑星を破壊するに足る火力を備えた超兵器を建造していることが明らかになった。同盟軍は超兵器の開発を指揮しているエンジニアゲイレン・アーソ接触するため、ゲイレンの実の娘であるジン・アーソの足取りを追った。やがて彼らは直近の逮捕者ファイルを入手し、ジンが“リアナ・ハリク”という偽名で惑星ウォバニにある帝国収容所および労働キャンプLEG-817に収容されていることを突き止めた。情報の真偽を確かめるべく、デイヴィッツ・ドレイヴン将軍はメルシ軍曹によって率いられた高速対応部隊、“救出チーム・ブラボー”の編成を承認した。[5] チームには2名の反乱軍トルーパーに加え、再プログラムされた帝国のKXシリーズ・セキュリティ・ドロイドK-2SOも参加した。[2] メルシはキャシアンからの推薦を受け、このセキュリティ・ドロイドをチームに加えた。[7]

Extraction Team Bravo member

ジン・アーソを発見したメルシ

メルシが自ら救出プランを立案した後[7]、救出チームはUウイング・スターファイターブラボー・ワン>に乗り込み[8]、ジンが労働者用護送車で運ばれるタイミングを狙ってウォバニに到着した。[5] チームは帝国のセンサーに引っかからないようにウォバニに着陸し、刑務所と護送車の目的地の中間地点まで進んだ。[7] 彼らは大きなリスクを冒して[5] ジンを運んでいるHCVw A9ターボ・タンクを襲撃し、中に乗り込むことに成功する。メルシと2人の部下は車内にいたストームトルーパーの護衛2人をすぐに制圧し、“リアナ・ハリク”ことジンを特定してスタンカフを外した。ジンは助けに来たと知らされたにも関わらず、メルシが別の囚人に話しかけられて注意が逸れた瞬間を狙い、近くにあったシャベルを掴んでメルシの顔を殴った。彼女は他の同盟軍兵士もシャベルでノックアウトしてタンクから逃げ出そうとしたが、外で待機していたK-2SOによって取り押さえられた。[2]

ジンを拘束した後[5]、メルシと救出チームは<ブラボー・ワン>に戻ってウォバニを離れた。しかしUウイングの航法コンピューターに技術的な問題が生じたためハイパースペースにジャンプすることができず、やむを得ずウォバニ星系内にある小惑星帯の中へ逃げ込んだ。K-2SOが同盟宇宙軍に援護を呼びかけると、4機のT-65B Xウイング・スターファイターによって構成されるレッド小隊が現地に駆けつけ、CR90コルベットヴィジラント>がUウイングの回収にやってくるまでの間、メルシのチームを護衛した。しかし<ヴィジラント>が星系に到着するやいなや、インペリアル級スター・デストロイヤーがハイパースペースから出現し、コルベットを破壊して<ブラボー・ワン>をトラクター・ビームで捕捉した。レッド小隊スター・デストロイヤーから出撃したTIEファイターに応戦している間に、K-2SOはUウイングの航法コンピューターをなんとか修理した。その後レッド小隊がスター・デストロイヤーの照準アレイを破壊し、トラクター・ビームを一時的に停止させてメルシのチームがハイパースペースへジャンプするチャンスを作った。[8]

ローグ・ワン結成[]

「どうやってこの人たちを見つけたの?」
「忙しい一日だったよ」
―ジン・アーソとキャシアン・アンドー[出典]

無事にヤヴィン4にたどり着いた後、メルシはジンに手錠をかけたまま彼女を同盟軍最高司令部のもとへエスコートし、二度と脱走を試みないよう警告した。[9] 囚人を送り届けた後、メルシはヴォレン・ナル中尉と会話し、ジンがウォバニで脱走を試みた際に訓練を積んだ同盟軍兵士を制圧したことを伝え、彼女はまだ若いが油断してはいけないと語った。[5] その後、反乱同盟はジンと取り引きし、ゲイレン・アーソと接触するため彼女の協力を取り付けた。[2]

ジンはゲイレンからのメッセージを手に入れ、帝国の超兵器プロジェクトが“デス・スター”と呼ばれていることや、父親が密かに超兵器に破壊工作を施したことを突き止めた。帝国によって無理やりプロジェクトに参加させられていたゲイレンは、反応炉の連鎖爆発を引き起こす致命的な弱点をデス・スターの構造に仕込んでいたのである。しかし同盟軍が弱点の場所を正確に特定するには、惑星スカリフ帝国安全管理施設内にある情報保管庫からデス・スター設計図のコピーを手に入れる必要があった。ジンは設計図を奪取するため攻撃チームを招集するよう同盟軍最高司令部に働きかけたが、反乱同盟の指導者たちはリスクを冒すことに消極的だった。[2]

Rogue One assembled

メルシとローグ・ワンのメンバー

しかし、キャシアン・アンドーは司令部からの公式アナウンスが出るよりも先に、ジンとともにスカリフへ行く志願兵のチームを集め始めた。[9] メルシも友人であるキャシアンから潜入チームを編成してくれないかと声をかけられ、この頼みを積極的に引き受けた。メルシはすぐに特殊部隊に所属するコマンドーのチームを招集し、スカリフの任務には志願者のみを連れて行くこと、もし参加すれば最高司令部の命令に違反することをあらかじめ説明した。[6] 最終的に、反乱運動の大義のために汚い仕事を経験したことがある多くの兵士がキャシアンのもとに集った。[2]

メルシは10名を超えるコマンドーが任務に志願したことを喜んだ。その中には、ドラバタンの戦士パオドックドラバタカットや、メルシよりも階級が上のタイドゥ・セフラ中尉[6]、またストーダン・トンク伍長をはじめとした非特殊部隊兵士の姿もあった。メルシが招集した兵士たちは、キャシアンやジン、K-2SO、帝国から離反したパイロットボーディー・ルックウィルズの守護者チアルート・イムウェベイズ・マルバスらと合流し、20名を超える分隊ができあがった。[9] 任務のために可能な限りの装備をかき集めた後、チームは帝国から奪取したゼータ級重貨物シャトルSW-0608に乗り込み、ヤヴィン4のベース・ワンから出発した。またその際、ボーディーがその場の思いつきで発したローグ・ワンというコールサインが、彼らチームの呼び名となった。[2]

スカリフの戦い[]

戦闘勃発[]

「メルシ、報告を」
「準備よし、準備よし。待機中だ」
「ぶっぱなせ」
―キャシアン・アンドーとルースコット・メルシ[出典]

帝国にとって重要な拠点であるスカリフは惑星シールドで保護されており、軌道に浮かぶシールド・ゲート宇宙ステーションが唯一の出入り口になっていた。ローグ・ワンは盗んだ貨物シャトルのアクセス・コードを持っていたため、同盟軍の潜入者たちは敵に気づかれること無くシールド・ゲートを通過することができた。シャトルSW-0608が着陸パッド9に向かって降下していた時、キャシアンとジンはローグ・ワンのメンバーに作戦を説明した。キャシアンとジン、K-2SOは帝国の人員に変装してスカリフの情報保管庫に潜入し、メルシやパオ、チアルート、ベイズたちは安全管理施設の中にいる帝国軍を可能なかぎり外におびき寄せるため、本隊を率いて陽動作戦を展開することになった。[2]

メルシの技術に全幅の信頼をおいていたキャシアンは、階級の高いセフラではなく、メルシに本隊の指揮権を与えた。[4] シャトルがパッドに着陸すると、貨物コンパートメントに隠れた同盟軍兵士たちが、船内の視察にやってきた帝国軍地上クルーを制圧した。キャシアンとジンはクルーから奪った帝国軍の軍服を身に着け、K-2SOとともに先にシャトルから出た。一方、メルシたち本隊はボーディーの合図でこっそりとシャトルのハッチから降り[2]、トンク伍長をはじめとする5人の兵士が脱出経路とボーディーを守るため船に残った。[9] パッドに降りる際、同盟軍の兵士たちは帝国の標準的な着陸手順に従ってシャトルの放出孔から放たれる冷却材の霧を隠れみのにした。[4]

Melshi standing by

戦闘中、キャシアンと連絡を取るメルシ

キャシアンの指示のもと、メルシは兵士たちを率いてシャトルの東のジャングルへ向かい[2]、近くに帝国の兵舎がある低い丘にたどり着いた。メルシは磁石のついた爆弾を部下たちに配り、散開して着陸パッドごとにひとつ爆弾を設置していくよう命令した。しかしチアルートとベイズは爆弾を受け取らず、潜入活動の障害となるストームトルーパーの制圧に向かった。爆弾の設置が終わると、チームのメンバーは兵舎にいるメルシのもとに再集合し[9]、待ち伏せに備えた。キャシアンとジン、K-2SOが安全管理施設に入り込んだ後、メルシはキャシアンから通信を受け取り、爆弾の起動を命じられた。メルシが起爆装置のスイッチを入れると、安全管理施設を取り囲む複数の着陸パッドで一斉に爆発が起こり、帝国軍は潜入部隊の規模を見誤った。シャトルで待機しているボーディーは帝国の通信に割って入り、状況をさらに混乱させた。帝国は即座に駐屯部隊を出動させたが、兵舎から出てきたストームトルーパーは待ち伏せていたローグ・ワンの一斉射撃に遭った。[2]

戦いが始まって5近くのあいだは、同盟軍が兵舎における銃撃戦で優位に立っていた。しかし帝国軍の増援が次々と到着したため、やがてローグ・ワンの側にも犠牲者が出始めた。銃撃戦のさなか、兵舎から出てきたストームトルーパー部隊が陣形を組みながら近くにある低い丘の確保を試みた。しかしメルシは敵の陣形を突破する短いチャンスに気づき、ベイズの援護射撃に助けられながら、仲間を率いて兵舎の戦場から抜け出すことに成功した。[9] 帝国はAT-ACTウォーカーTIEストライカーといった全戦力を導入し、散り散りになった同盟軍の兵士たちを追い立てた。[2]

最後のチャンス[]

「マスター・スイッチ? 教えてくれ。どんな外見なんだ?」
ストーダン・トンク伍長に対し、メルシ[出典]
Melshi reinforcements

同盟軍の増援を見上げるメルシ

反乱同盟が帝国の通信を傍受し、スカリフで戦いが始まったことを突き止めると、ラダス提督率いる同盟軍艦隊がローグ・ワンの支援に駆けつけた。ブルー中隊はシールド・ゲートが閉じる前に大気圏内に入り込み、Uウイングが増援の歩兵を、Xウイングが航空支援を提供した。しかしシールド・ゲートが閉じられたことで、地上にいる同盟軍は外界から完全に孤立してしまった。兵舎での戦いを生き延びたメルシたちは、ジャングルからスカリフの岸線へ戦場を移した際に、AT-ACTウォーカーを数機破壊した増援部隊の到着に気づいた。帝国軍との戦闘が続く中、メルシはボーディーとともにシャトルSW-0608で待機しているトンク伍長から通信の呼び出しを受けた。[2]

トンクとボーディーは安全管理施設にそびえる巨大なシタデル・タワーとシャトルの通信をリンクさせるため、“マスター・スイッチ”と呼ばれる装置を見つける必要があることをメルシに知らせた。キャシアンとジンがデス・スター設計図を同盟軍艦隊に送信するには惑星シールドを無力化する必要があり、そのことを軌道の友軍に伝えるには、シタデル・タワーとの回線を開く必要があったのである。[2] ボーディーはマスター・スイッチの外見を伝えるためトンクと通信を代わり、シタデル・タワーの外縁のすぐ内側にある防空複合施設に行けば見つかるはずだと伝えた。[9] メルシはボーディーの指示通り、ローグ・ワンや増援部隊の生き残りを連れてシタデル・タワーの外縁へ向かった。しかし防空複合施設へ近づく途中で帝国のエリート・デス・トルーパーが戦いに加わり、同盟軍の兵士を一人また一人と倒していった。[2]

MelshiDead

メルシの最期

バンカー付近で発生した銃撃戦で、メルシは負傷した仲間を安全な場所へ運ぼうとしたところを敵に撃たれ[2]、重傷を負った。[9] メルシはなんとかバンカーのドアの陰に逃げ込み、チアルートやベイズ、セフラ中尉たちと合流した。デス・トルーパーの銃撃から身を隠していた時、メルシはボーディーから再び連絡を受け、キャシアンとジンがデス・スター設計図を手に入れたことを知らされた。[2] 息も絶え絶えになっていたメルシは、バンカーの10メートルほど先にあるワークステーションのコンソールを震える指で示し、そこにマスター・スイッチがあることを数少ない生存者に伝えた。[9] セフラ中尉は真っ先にバンカーの陰から飛び出したが、デス・トルーパーに狙い撃ちされて命を落とした。[2] その直後、メルシもまた先程の被弾が致命傷となって息絶え、地面に崩れ落ちた。[9]

その後、チアルートがメルシの指し示したコンソールまでたどり着き、マスター・スイッチを起動することに成功した。チアルートは間もなく爆発で命を落とし、ベイズもデス・トルーパーとの戦いで倒れた。彼らがシタデル・タワーとシャトルの回線を開いたことにより、ボーディーは軌道にいる同盟軍艦隊と連絡を取り、設計図を送信するために必要な条件を伝えることに成功した。そのボーディーもまた、直後に帝国軍の攻撃で命を落とした。同盟軍艦隊はシールド・ゲートを破壊して惑星シールドを消滅させ、キャシアンとジンからデス・スター設計図を受け取った。間もなくデス・スターがスカリフ上空に到着し、キャシアンやジンを始めとするローグ・ワンの最後の生存者たちは帝国安全管理施設や帝国の地上部隊もろともスーパーレーザーの犠牲となった。[2]

その後[]

スカリフの戦い[4] 銀河内戦の最初の主要戦闘となった。メルシたちローグ・ワンの活躍によってデス・スターの設計図を手に入れた反乱同盟は、のちに発生したヤヴィンの戦いでこのバトル・ステーションを破壊することに成功する。[10] ガウラスでメルシと行動を共にしたことがあるイーマット中尉は、軍曹の早すぎるを悼んだ。数十後、ファースト・オーダーに立ち向かうレジスタンス少佐となったイーマットは、かつてメルシが作成したストームトルーパーに関する戦術書のコピーを入手し、亡き戦友との思い出を振り返った。またイーマットは、メルシが指揮したジン・アーソの救出作戦は、レジスタンスの同様の任務の手本となるものだと考えていた。[7]

人物[]

「足を止めるな」
「まだ怒っているのね?」
「何を?」
「シャベルで殴ったことを」
―ルースコット・メルシとジン・アーソ[出典]
Ruescott-Melshi-SWCT

装備を身に着けたメルシ

ルースコット・メルシはい肌の人間男性で[2]、高身長[11]は茶色、は黒く、髪型は坊主頭で無精ひげを生やしていた。[2] 経験豊富な特殊部隊兵士にして[6] 同盟軍のベテラン・メンバーである[5] メルシは反乱運動の大義のために汚い任務にも手を染めていた。[2] メルシは同盟軍特殊部隊の実力が帝国の特殊部隊よりも全体的に優れていると評価しており、特殊部隊の活躍こそ帝国打倒を実現へ導く重要要素だと信じていた。[7] メルシは自らを模範として部下たちを指揮し[4]、自分自身がやりたくないことを部下の兵士に命じることは決して無かった。[12] スカリフへ行く前に自分のチームを集めた際、メルシはこの先の任務で想定されるあらゆる危険と影響を説明し、連れて行くのは志願者だけだと念を押した。[6] メルシは危険な状況でも戦友の安全を気にかけ、スカリフの戦いでも負傷した仲間を運ぶため立ち止まったところを敵に撃たれてしまった。[2] こうした姿勢は部下の信頼を集め、メルシの部隊には無条件で指令に従う兵士たちが揃っていた。[4]

メルシはキャシアン・アンドーと親しく、スカリフへの同行を依頼された際には、同盟軍司令部の命令違反を恐れること無く友人の頼みをすぐに引き受けた。[6] キャシアンもまたメルシに全幅の信頼を置いており、メルシが任務参加者の中で最高位の将校では無いにも関わらず、彼をローグ・ワン本隊の指揮官に任命した。[4] スカリフの戦いではメルシも同盟軍司令部の命令に違反して任務に参加していたにも関わらず、彼自身は自分の部下の命令違反に寛容ではなかった。ベイズとチアルートが爆薬の設置作業を拒否し、独断でストームトルーパーの制圧に向かった際、メルシは彼らの行動を黙認しつつも不快感をあらわにした。[9]

ウォバニにおける救出任務でジン・アーソにシャベルで殴られたメルシは、彼女をヤヴィン4へ運んだ際にぶっきらぼうな態度をとった。[9] またメルシは訓練を積んだ同盟軍兵士を倒したジンの能力を評価し、ヤヴィン4への道中、彼女の手錠を外さなかった。ヤヴィン4に到着した後も、ジンに油断しないよう仲間の同盟軍兵士たちに警告を放った。[5] メルシはイアカル砲手ビスタンをよく知っており、彼のことを変わり者と考えつつも、極めて危険な着陸を行う際でも彼の援護射撃能力には信頼を置いていた。[4] またメルシはガウラスにおける任務でカルアン・イーマット中尉とも行動を共にした。イーマットはスカリフの戦い以降もメルシのことを好意的に記憶しており、彼を“老ネック”と呼んでその死を悼んだ。[7]

技術と能力[]

「敵を誘い出すのが目的だ。行動を開始したら動きつづけ、防空施設に退避させるな」
―ルースコット・メルシ[出典]

好戦的かつ実戦的な指揮官であったメルシ軍曹は、困難な任務を急に提示されても決して断ることはなかった。[13] メルシは戦術に通じており、ウォバニでは自ら立案した任務でジン・アーソの救出を成功させた。[7] メルシはスカリフの帝国軍が味方を圧倒的に上回っていることを即座に見極め、味方の人数を実際よりも多く見せかける以外に活路はないと判断した。[6] スカリフの兵舎における戦闘では、敵を突破することができる短いチャンスを的確に掴み、反撃を成功させた。[9]

同盟軍の援軍がローグ・ワンを手助けするためスカリフにやってきた時、メルシは援護に感謝しつつも、帝国の次の行動を的確に予測し、惑星シールドが閉じられたら外部の味方と遮断されてしまうことに気づいた。反乱軍の潜入工作員にしてパスファインダーズの一員であるメルシは[6] 原野におけるカモフラージュ戦闘の専門家であり、スカリフのジャングルにおいてもこの技術が利点となった。[4] 兵士であるメルシは通信テクノロジーに関する知識には明るくなく、ボーディー・ルックからマスター・スイッチの重要性について説明を受けた際も、専門用語に混乱した。[12]

装備[]

「着陸パッドごとに爆弾ひとつだ。ほかの標的でもいいが、再補給はないから慎重に選べ」
―ルースコット・メルシ[出典]

特殊部隊の兵士であるメルシは任務に参加する際にさまざまな専門装備を携帯した。ウォバニでジン・アーソの救出を試みた際、メルシはほぼ全身を装備で包んで任務に臨んだ。[9] スカリフの戦いでは、銃身が腐食したA300ブラスター・ライフルと長距離通信ブースターを身に着けた。またメルシのヘッドギアにはヘッドセットコムリンク・リピーターとイヤーピースが付属し[4]、さらにコムリンクとクワッドノキュラーも携行していた。[9] またメルシはスカリフの戦いで爆弾の取付作業を指揮し、キャシアンの合図で起爆スイッチを押す役割を果たした。[2]

制作の舞台裏[]

Duncan Pow

メルシを演じたダンカン・パウ

ルースコット・メルシは2016年12月16日に公開されたスター・ウォーズ アンソロジー・シリーズ第1作、『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』に登場するキャラクターである。俳優はダンカン・パウ。2016年10月13日にリリースされた映画の2本目の予告トレーラーで初めてメルシの姿が公開された。“ルースコット”というファーストネームは映画公開日に発売された小説版や、『スター・ウォーズ ローグ・ワン アルティメット・ビジュアル・ガイド』等の設定資料集で明かされた。

ダンカン・パウはインタビューに対し、メルシ軍曹を演じたことやスター・ウォーズ・ユニバースに参加できたことについて「夢が叶った」とコメントしている。パウは『ローグ・ワン』撮影時のあらゆる経験は幼少期以来の夢の実現に繋がる驚くべきチャンスだったと絶賛している。またモルディブで行われたスカリフのシーンの撮影については、気温の暑さが特に印象に残っているという。またパウは『ローグ・ワン』の小説版やコミック版といった別媒体におけるメルシの描写も把握しており、自身が演じたキャラクターにファーストネームの設定があることも知っている。[14]

設定の矛盾[]

『ローグ・ワン』の小説版およびジュニアノベル版ではメルシの最期の描写が異なっている。小説版では、バンカーのドアに逃げ込む前に被弾した脇腹の傷が致命傷となり、マスター・スイッチの場所をベイズに指し示した直後に息を引き取った。ジュニアノベルでは、4人以上の同盟軍兵士がバンカーのドアに身を隠し、セフラがマスター・スイッチに向かおうとして撃たれた後、他に自ら飛び出す者が居ないと判断したメルシが、他の誰かに命じるより自分からと決心してマスター・スイッチへ向かう。メルシはセフラよりは先に進めたものの、やはり敵に撃たれて戦死する。映画でもメルシの死の瞬間は描かれていないため、どのバリエーションが正史か判断することは不可能である。本ページでは小説版の描写をもとに解説している。

またステッカー・ブック『Star Wars: Rogue One: Ultimate Sticker Encyclopedia』にはメルシに関する記述が一切ない。本作ではセフラ中尉がスカリフの戦いの地上戦で同盟軍兵士を指揮したと紹介されている。しかし『スター・ウォーズ ローグ・ワン アルティメット・ビジュアル・ガイド』を始めとする他の資料では、メルシはセフラよりも階級が低いにも関わらず地上部隊の指揮官を務めたと明言されている。

登場作品[]

参考資料[]

脚注[]

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