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「われわれは帝国軍の運命について話しているのです」
「どの帝国軍だ?われわれが帝国軍だ」
―ナタシ・ダーラとトルーテン・テラドク[出典]

トルーテン・テラドク[3](Treuten Teradoc)は帝国宇宙軍将校で、エンドアの戦い以降の銀河帝国の分裂期に、軍将として名乗りを上げ独立した。エンドアにおける皇帝パルパティーン後、帝国ははっきりとした計画を失い、首都コルサントからは指令が届かなくなった。するとテラドクは、彼の本拠地がある惑星センタレスマルドルード宙域周辺の領域、グレーター・マルドルードの支配権を主張し、そこに留まった。新しい王国の周辺で、テラドクは資源を獲得できる重要な惑星を複数確保したが、彼の領域はグランドモフズンジの分離帝国と近接しており、この軍将と競争関係になった。その後の数間を、テラドクはズンジとの境界紛争や、新共和国の領土拡張の警戒に費やしたが、新共和国の拡大はテラドクを孤立させた。テラドクは帝国を支配したイセイン・アイサードが凋落するまでの短い間、彼女に力を貸していた。

ダソミアの戦いでズンジが死んだ後、テラドクは手放していた惑星の奪回にかかったが、間もなく帝国のテレン・ログリスや新共和国のギアル・アクバー戦争状態になった。新共和国軍が領域へと接近してきたため、テラドクはディープ・コアへと逃れ、大規模な軍事力によってそこで体勢を立て直した。帝国の各派閥の再統一を行おうとしたスローン大提督の試みを無視したテラドクだったが、ビィスで台頭した新たなる勢力、復活したパルパティーンに味方し、密かに皇帝のもとに参じた。テラドクを含む軍将たちや、その他の帝国組織をまとめ、再統一された帝国を率いるパルパティーンは、新共和国との戦いを優勢に進めた。しかし皇帝の最終的な死とビィスの破壊によって、帝国はこの戦いに敗北する。軍将の中で最大の軍事力を指揮するテラドクは、王国に戻ってギラッド・ペレオン中将を自身のクリムゾン・コマンドの指揮官として引き入れることに成功した。その後すぐに、テラドクは権力を拡大していたディープ・コアの軍将、ブリッツァー・ハースクとの紛争に臨んだ。テラドクとハースクの私闘は、ナタシ・ダーラ提督の介入によって中止され、ダーラはペレオンと共に軍将たちを交渉のテーブルにつかせた。ダーラはテラドクやハースク、他11名のディープ・コアの強力な軍将たちを、ソス・ビーコンへと呼び出した。協定締結が不可能だと判断したダーラは、テラドクを含む13人を毒ガスで殺害した。

経歴

グレーター・マルドルードの軍将

エンドアの戦いが起こった4 ABY当時、トルーテン・テラドクはマルドルード宙域に配置された銀河帝国提督だった。エンドアにおける戦闘で皇帝パルパティーン亡した際、帝国は指導者不在の状態となり、ブリッツァー・ハースク提督は独立した軍事王国を築くため、艦隊を率いてディープ・コアに向かった。コルサントから何の指令も届かなかったため、テラドクも数後にハースクの先例に倣った。彼は自身の領域をミッド・リムに切り開くために迅速に行動を起こし、グレーター・マルドルードの支配権を宣言して惑星センタレスに本拠地と首都を置いた。高位提督(ハイ・アドミラル)を自称したテラドクは、より多くの星系を確保するためパーレミアン・トレード・ルートを移動し、アブヒーンサノスにある造船所、そして工業惑星ベルドロンチャロスメタローンローシュ、交易の中心地ビミッサリ、重要な農業惑星バラマックを手中に収めた。豊かな資源を支配下に置いたテラドクは、自身の帝国の自給自足の状態を保つことができるようになった。しばらくの間、テラドクは名目上は銀河帝国に忠実なままだったが、彼は帝国の裕福な市民に、味方に付けば保護をすると約束し、当時帝国の指導者だったセイト・ペスタージュの権威を徐々に蝕んでいった。ペスタージュが没落した後、かつて帝国のモフだったレオニア・タヴィラはテラドクの勢力に加わり、エンドア以降テラドクの艦隊に所属していたインペリアル級スター・デストロイヤーインヴィディアス>を与えられた。

自身の領域で成果を収めていたテラドクだが、新共和国や領域を接するハットに対する憎しみが彼の気を散らしていた。さらにまた、マルドルードの銀河上北部に独立軍事王国を築いていたグランドモフズンジが、テラドクと競争関係にあった。彼らは長年にわたっていくつかの国境紛争を繰り広げた。テラドクとズンジの境界線は、帝国からひどい扱いを受けた過去を持ち、その報復手段を探していた種族モン・カラマリの標的にもなった。5 ABY、惑星キャッシークからやってきた新共和国軍が、トゴリアで多大な犠牲を払って勝利を収めると、テラドクの野望にも釘が打たれた。その翌年までに、新共和国は帝国の領域のいたるところに進撃し、テラドクと彼の王国は孤立することになった。新共和国がコルサントを征服すると、テラドクは帝国に忠実なふりをすることをやめた。

コルサントが新共和国の手に落ちると、帝国の指導者イセイン・アイサードバクタ・カルテルの拠点である惑星タイフェラで軍将となった。テラドクはバクタと引き換えにアイサードへ軍用物資を送り、彼女が新共和国との戦いで被った被害を埋め合わせた。また、テラドクは対反乱軍機動部隊に属すインターディクター・クルーザー、<アグリゲイター>を、高い代価を支払わせアイサードに貸した。しかしあまり彼女を信頼していなかったテラドクは、自軍の人員を節約するため、<アグリゲイター>収容のTIEファイターのために、パイロットまでは貸し出さなかった。アイサードは代わりにタイフェラン防衛部隊を使ったが、彼らでは新共和国の攻撃に耐えきることができず、<アグリゲイター>はオルデラン星系ローグ中隊待ち伏せに遭い、退却を強いられた。テラドクがこれ以上アイサードに軍事支援を行わないよう、ローグ中隊はテラドクが次送るはずだった宇宙船を拿捕したという噂を広めた。自分の船に傷をつけたアイサードを軽蔑したテラドクは、<アグリゲイター>を彼女のもとから撤退させた。

ズンジがダソミアの戦いで死んだとき、テラドクは“ミッド・リムの高位提督”を自称し、ゴーディアン・リーチの星々を制圧しようとパーレミアンで迅速に行動を起こした。しかし彼は、新共和国のギアル・アクバー提督や帝国のテレン・ログリス提督と戦争状態に陥った。テラドクはフェリエイ・ジャンクションでログリスと戦い、ズンジの配下に属した多数の宇宙船の忠誠を勝ち取った。しかしアクバーは、マリダンサノスでテラドクと戦い勝ち星を挙げていった。テラドクのヒット・アンド・ラン戦法の攻撃は敵対者たちを悩ませたが、新共和国軍が各方面から領域へと迫ってきたため、彼はマルドルードの放棄を強いられ、ディープ・コアの惑星ハカッシへと逃れた。彼はここで大規模な艦隊を使い、領域の支配者となった。

ディープ・コアにて

「すべてを帝国軍に捧げ、上司の命令に従え、という帝国軍の教えを忘れたのか?正当な司令官に従わなければ死刑だぞ。スローン大提督が生きていたら今の貴様をどう思う?」
「わたしはスローン大提督がわたしをどう思うかわかっています。あなたはスローン大提督の足もとにも及びませんよ」
―テラドクとペレオン中将[出典]
GiladPellaeon

ギラッド・ペレオン

9 ABYスローン大提督は軍将の派閥をいくつか統一し、新共和国に対して戦いを仕掛けた。しかしテラドクとディープ・コアの軍将たちはこの戦いに加わらなかった。スローンの死後、ディープ・コアの惑星ビィスで新たに台頭した権力者からエージェントが派遣され、テラドクはその最初の接触を受けた人物の一人だった。権力者の正体は、クローンの肉体を使って復活した皇帝パルパティーンだった。テラドクは皇帝の呼び出しに応じ、ばらばらだった帝国の派閥は、再び同じ旗のもとに集い始めた。彼らは協力して新共和国と戦い、ディープ・コアから攻撃を仕掛けてコルサントを含むコア・ワールドの重要惑星を手に入れた。しかしパルパティーンは惑星オンダロン敗北して最終的な死を迎え、ビィスも破壊された。するとテラドクは、再び王国へと退いて行った。パルパティーン死後の混乱の中で、テラドクは最大の軍事派閥を指揮した。彼は船体を真紅に塗られたヴィクトリー級スター・デストロイヤーの大艦隊を擁するこの軍隊に、クリムゾン・コマンドという名前を付けた。パルパティーンのもとで戦ったギラッド・ペレオン中将もテラドクの軍隊に加わり、テラドクは彼にヴィクトリー級艦隊の指揮権を与えた。12 ABY皇帝の手だったロガンダ・イズマレンは、超兵器アイ・オブ・パルパティーン>を使ってテラドクや他の軍将たちに対する影響力を獲得しようとした。しかし<アイ>が破壊されたため、彼女の試みは失敗に終わった。同時期、ブリッツァー・ハースク軍将はアトリヴィス宙域に足場を獲得しようと画策し、テラドクとの対立を開始した。

すみれ色と白の巨大なガス巨星のある、輪の星系群の小惑星に造られた要塞から、テラドクは73隻のヴィクトリー級スター・デストロイヤーから成る艦隊をハースクの拠点に送り込んだ。彼らはハースクの旗艦、<ショックウェーブ>を破壊し、さらに3隻の宇宙船を故障させたが、この攻撃はハースクからの報復攻撃を呼ぶことになった。間もなく、ナタシ・ダーラ提督が率いる反撃部隊が、テラドクが支配する星系へと到達した。ハースクの反撃は迅速だったが、テラドクはあらかじめ罠を用意していた。輪の星系群に移動したダーラとハースクの艦隊は、テラドクが小惑星に仕掛けた近接起爆式機雷の爆発に巻き込まれ、ハースクの宇宙船1隻と、その他2隻が破壊された。ハースクの艦隊がテラドクの小惑星要塞の視界に入ってきたため、テラドクはペレオンが指揮するヴィクトリー級戦艦の艦隊を迎撃のために発進させた。自身の砦からターボレーザー砲火の嵐が侵入者に対して放たれる中、テラドクは小惑星要塞の奥深くから戦いを見守った。しかしダーラの宇宙船<ファイアストーム>はテラドクの艦隊と交戦せず、代わりにイオン砲をハースクの船<ワールウィンド>に向けて発射した。これによってハースクは一時的に身動きが取れなくなる。ダーラはすぐにその場の軍隊のすべてに通信を送り、互いに争うテラドクとハースクを非難した。ダーラは<ファイアストーム>の自爆秒読みボタンを15以内にセットし、ハースクが敵対行動を停止しなければ艦を爆破させると迫った。[1]

自身の旗艦<13X>に乗るペレオンは、広帯域の通信回路を開き、味方に攻撃を停止するよう命令した。怒ったテラドクはペレオンと連絡を取り、優位な状況を利用してハースクを倒すよう命令した。ダーラとの交渉を望んでいたペレオンはこれを拒絶し、テラドクは中将を反逆者と言って糾弾した。しかしペレオンは彼の非難に取り合わず、ダーラのもとへ向かった。ハースクも自爆の秒読みが残りわずかのところでダーラの要求を受け入れ、攻撃停止命令を出した。テラドクがハースクに砲撃を行わないだろうと考えたダーラとペレオンは、問題を議論するため星系を離れた。最終的に、彼女たちはテラドクやハースク、その他11名のディープ・コアの強力な統治者たちを銀河の深奥部に位置する宇宙ステーションソス・ビーコンに招集し、帝国を再生するための会議を開いた。ダーラはステーションに接近できるのは軍将だけに制限し、軍隊は星系の外に置いてくるよう要求する。当初テラドクたちがこの条件を嫌がったため、ようやく全員が同意した後、会議は2日遅れで始まることになった。彼らはソス・ビーコン内の会議室で顔を合わせ、テラドクは真っ先に部屋に入っていった。[1]

Harder to Breathe TERC

テラドクたち軍将をソス・ビーコンで処刑するダーラ

ダーラは帝国再編について話し、共通の敵と戦うために団結すべきだと司令官たちに訴えた。しかしテラドクは、彼女の言葉は陳腐だと言って一蹴する。上位将軍を名乗るサンダー・デルヴァードスは、会議は単なる権力争いにすぎないと語り、自分の軍隊を差し出すつもりはないと宣言して、会議のテーブルを去ろうとした。しかしダーラはドアをロックし、3時間は誰にも開けないようにセットした。彼女は軍将たちに、帝国軍の指導者を選ぶのに十分な時間を与えた。しかし軍将たちの言い争いは熾烈になり、話し合いは全く進展しなかった。我を忘れたハースクは、テラドクにとびかかって彼の首を絞めようとした。ペレオンはハースクをテラドクから引き離したが、ダーラはこれ以上会議を放置する必要はないと判断した。彼女は団結しない軍将たちを非難し、彼らに帝国軍を任せておくことはできないと言い放った。彼女とペレオンは呼吸マスクを身に着け、部屋には神経ガスが放たれた。テラドクはまずはじめに立ち上がって脱出を試みたが、抵抗は無意味だった。軍将たちは次第に倒れていき、テラドクは最後に命を落とした。[1]

個性と特徴

肥満体の男性だったテラドクは、しばしば赤ら顔で汗まみれになり、行動は鈍かった。彼の戦略哲学は、ヴィクトリー級スター・デストロイヤーのように小型だが用途の広い宇宙船で艦隊を築き上げることだった。テラドクは、艦隊が前線で防衛網を張る中で、自分は安全な要塞の奥深くから指揮を執ることを好んだ。こういった姿勢を軽蔑していたテラドクの部下、ギラッド・ペレオンは、彼がスローン大提督(ペレオンがかつて仕えた将校)の足もとにも及ばないと考えた。しかしペレオンは、恐怖をもたらす攻撃など、心理的な戦争の重要さをテラドクから学び取っていた。上官に対する忠実さを重要視するテラドクは、ナタシ・ダーラに協力したペレオンを反逆者と糾弾した。テラドクは自身の責務と、対反乱軍活動に熱心だった。シャドウ・ハンド作戦の間、テラドクは皇帝の呼び出しに応じたが、パルパティーンが最終的な死を迎えた後、全ての帝国政府や王国から独立した。彼は帝国統一の概念が陳腐な考えだと思っていた。

制作の舞台裏

テラドクはケヴィン・J・アンダースン小説ダークセーバー』で初登場を果たしたキャラクターだが、その存在は小説『ジェダイの遺児』ですでに言及されていた。テラドクはディープ・コアの人物として描かれたが、それ以前の時代に設定された小説『バクタ大戦』では、彼のリム領域での活動が描かれ、『X-Wing: Isard's Revenge』や『X-Wing: Starfighters of Adumar』(いずれも未邦訳)ではシウトリック・ヘゲモニー付近やズンジの領域での活動が描かれた。一方で『スター・ウォーズ クロノロジー』はテラドク唯一の拠点がディープ・コアにあるという説明を続け、矛盾を解消しなかった。しかしテラドクのファースト・ネームを初めて明かした2009年の『The Essential Atlas』(未邦訳)で、テラドクがミッド・リムからディープ・コアに移った経緯が説明され、矛盾が解消された。

登場作品

  • X-wing Rogue Squadron 28: Masquerade, Part 1 (言及のみ)
  • バクタ大戦 (言及のみ)
  • X-Wing: Isard's Revenge (言及のみ)
  • I, Jedi (言及のみ)
  • ジェダイの遺児 (初言及)
  • ダークセーバー (初登場)
  • X-Wing: Starfighters of Adumar (言及のみ)

参考資料

脚注

  1. 1.0 1.1 1.2 1.3 1.4 出典:ダークセーバー
  2. 2.0 2.1 2.2 出典:スター・ウォーズ 全史
  3. セカンド・ネームの表記は『スター・ウォーズ 全史』に基づく。