スカリフの戦い(Battle of Scarif)は0 BBYに発生した銀河内戦最初の大規模戦闘である。この戦いをきっかけに銀河帝国と共和国再建のための同盟(反乱同盟軍)のあいだに戦争の火蓋が切って落とされた。スカリフの戦い以降、反乱同盟軍は銀河系各地を転々としながら数年間にわたって抵抗をつづけ、4 ABYのエンドアの戦いに勝利した後、帝国に代わる新共和国政府を樹立する。
スカリフの戦いの直前、同盟情報部は科学者ゲイレン・アーソが帝国の新型超兵器の開発に携わっているという情報を入手した。同盟軍の指導者であるモン・モスマ議長は、ゲイレンに関する更なる情報を集めるため、彼の娘であるジン・アーソとキャシアン・アンドー大尉を衛星ジェダへ派遣する。ジェダ・シティで超兵器“デス・スター”の脅威を目の当たりにした後、彼らはゲイレンのメッセージを反乱軍の秘密基地へ持ち帰った。同盟市民政府のメンバーは、帝国が惑星破壊バトル・ステーションを作り上げた以上、今後も反乱運動を続けるのは無謀だと考えたが、ジンは父親の遺した情報に望みを託し、デス・スター設計図さえ手に入れれば希望はあると訴えた。キャシアン、ウィルズの守護者チアルート・イムウェ、その相棒ベイズ・マルバス、元帝国貨物パイロットのボーディー・ルック、K-2SOをはじめとする仲間たちがジンの作戦に志願し、“ローグ・ワン”というコールサインを名乗る即席の分隊が誕生する。彼らは惑星スカリフのシタデル・タワーから設計図を奪取すべく、同盟市民政府の決定を無視して秘密基地から出発した。
ローグ・ワンは同盟軍が入手した帝国の貨物シャトルでスカリフに降り立ち、ジン、キャシアン、K-2SOを安全管理施設内に潜入させるため、陽動攻撃を開始する。先進兵器研究部門のオーソン・クレニック長官は、グランドモフ・ウィルハフ・ターキンからデス・スター計画の主導権を取り戻すべく、ローグ・ワンの企みを挫こうとやっきになったが、ラダス提督率いる同盟軍艦隊がスカリフに駆け付け、戦いは更に激化する。この報せを受けたターキンは、デス・スターを使ってスカリフの施設を設計図もろとも消し去ろうと考えた。しかし、ローグ・ワンはスーパーレーザーが放たれる直前に設計図のデータをMC75クルーザー<プロファンディティ>へ送信することに成功した。反乱軍の兵士たちは設計図をシス卿ダース・ヴェイダーから守り抜き、プリンセス・レイア・オーガナの乗る<タンティヴIV>に送り届けた。<タンティヴIV>はスカリフの戦場から脱出し、ジェダイ・マスターの隠遁者オビ=ワン・ケノービに助けを求めるため惑星タトゥイーンへ向かった。
スカリフの戦いの直後、ヴェイダーは旗艦のインペリアル級スター・デストロイヤー<デヴァステイター>で<タンティヴIV>を追跡し、タトゥイーン上空でレイアを捕らえた。しかし、設計図はアストロメク・ドロイドのR2-D2に託され、無事にケノービの手に渡った。その後、一連の事件を経てヤヴィンの戦いが発生し、デス・スターは反乱軍パイロットのルーク・スカイウォーカーによって破壊される。ゲイレン・アーソが故意に仕組んだデス・スターの設計上の弱点と、スカリフにおける反乱軍兵士たちの活躍は、ヤヴィンの勝利に大きく貢献した。
制作の舞台裏
デス・スターの設計図奪取に関する情報は、『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』(1977年)のオープニング・クロールで初めて言及された。その後発売されたスピンオフ作品で、反乱軍が設計図奪取に成功した“トプラワの戦い”や、ヤヴィンの戦いへと繋がる“スカイフック作戦”が描かれたが、これらはいずれも2014年の設定改変に伴い非正史(レジェンズ)扱いとなった。
2016年、正史設定に属すアンソロジー・シリーズ映画第1弾、『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』でデス・スター設計図の奪取が大々的に取り上げられた。
登場作品
- スター・ウォーズ:ギャラクティック・ディフェンス (間接的に言及)
- ロスト・スターズ (間接的に言及)
- ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー
- ローグ・ワン スター・ウォーズ・ストーリー 小説版
- ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー ジュニアノベル版
- Star Wars バトルフロント (初登場)
- スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望 (間接的に初言及)
参考資料
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