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この記事はデリファン級バトルシップを扱っています。お探しの記事は他のコルセアかもしれません。

「キューンは古代遺跡の下でナガ・サドウが乗っていたシスの戦艦を発見し、それを自分のものにした」
ヴォレン・ナルによる歴史書[出典]

<コルセア>[1](Corsair)は、1世紀を隔てたふたつの銀河戦争で重要な役割を果たした、デリファン級バトルシップである。シス宇宙船<コルセア>には、フォースで強化された莫大な力を持つシス魔術クリスタルが積み込まれており、恒星の中心核を引きはがすことが可能だった。<コルセア>はもともとシスの暗黒卿ナガ・サドウが率いたシス侵略艦隊旗艦であり、5000 BBYハイパースペース大戦で使用されていた。戦争が形勢逆転し、シスに不利になると、サドウは<コルセア>に乗って銀河共和国領域から逃げようとした。彼は宇宙船の能力を利用して巨星プリマス・ガルードの太陽フレアを操作し、アウター・リム・テリトリーシス領域に逃げ込むための盾に使った。シス帝国惑星コリバンにおいて、<コルセア>はサドウと敵対するシス卿、そして追撃してきた共和国軍というふたつの敵との戦いによって、大きなダメージを負ってしまう。共和国との戦いでの破滅を免れようと、サドウは生き残っていた艦隊の宇宙船をバリケードにし、<コルセア>の脱出を隠した。双子の恒星デナーリ・ノヴァの間を通過しながら、サドウは宇宙船の能力を使って追跡者を滅ぼした。サドウはマサッシの乗組員と共に衛星ヤヴィン4へとたどり着き、<コルセア>を囲むようにシス・テンプルを築き上げた。このテンプルはそれから100年後まで残った。

3997 BBY、新しくシスの暗黒卿となったエグザ・キューンが<コルセア>を発見する。<コルセア>を指揮下に置いたキューンは、ジェダイ・ナイトウリック・ケル=ドローマと手を結び、共和国とジェダイ・オーダーに対して戦争を繰り広げた。<コルセア>は共和国の首都惑星コルサントへと飛び、キューンが逮捕されて裁判にかけられていたケル=ドローマを救出するために使用された。しかしこのコルサントへの攻撃は失敗に終わる。ケル=ドローマの恋人、アリーマ・キートの裏切りが発覚すると、キューンとケル=ドローマは、彼女と役に立たないキャサー司令官クレイドを一度に排除する計画を立てた。<コルセア>の指揮権をキートとクレイドに与えると、ふたりは彼らにケンプレクスIX宇宙ステーション攻撃し、共和国軍をおびき寄せるよう命令した。共和国の気を引くことに成功したキートは、<コルセア>の力を使ってクロン星団の恒星から核を引き出し、それを兵器として使って敵を壊滅させた。しかし、彼女は宇宙船の能力がもはや制御不能になっていることに気づいた。キューンとケル=ドローマの計画通り、星団の星々に連鎖反応が起こり、<コルセア>も破壊された。

特徴[]

デリファン級バトルシップの<コルセア>は高い装甲装備を施された主力艦であり、シールドを備えていないにもかかわらず、かなりの攻撃を耐え抜くことが出来た。防衛力の高いアーマーによって、この艦は敵の宇宙船からの攻撃を一手に引き受けることが出来た。この艦のスターファイターの積載容量は6機と低く、防衛はポイント=ディフェンス兵器に頼ることになった。<コルセア>は全長215メートルで、25名の乗組員を必要としたが、850名までの乗客と5,000トンの貨物、1分の消耗品を乗せることが可能だった。スターファイター6機とともに2機のシャトルを乗せることも可能であり、この戦艦局所防衛レーザー砲と、それぞれ60発のミサイル弾頭を備えた重震盪ミサイル発射装置といった砲台によって武装されていた。この艦には上部からアンテナのような突起がいくつか伸びており、2ブロックに分かれた6つのエンジンは船尾に位置した。<コルセア>はナビゲーション・コンピューターを搭載し、クラス4のハイパードライブを備えていた。<コルセア>はおおよそ円錐型をしており、ブリッジは艦首に複数突き出た尖塔のてっぺんにあった。艦の底にも同様の尖塔がいくつかあった。

司令デッキの周囲にはビューポートがあり、艦の乗組員の多くはこのデッキでシステムや武器のモニタリングといった作業をしていた。ブリッジには少なくともレーザー砲が1門備わっていた。<コルセア>のプレートはライトグリーンだった。<コルセア>はそのサイズのわりに素早く、密接した星団の複数の恒星の間を通過することも可能だった。これらの特徴は、どれも標準的なデリファン級バトルシップに共通することだった。しかし、<コルセア>には標準の軍艦とは異なる特徴もあった。<コルセア>の司令デッキには、船の床から伸びるプラットフォームが設置され、フォースによって強化された多くのシス魔術クリスタルが置かれていた。これらのクリスタルは、莫大な、想像を絶するパワーを生み出した。これらクリスタルは恒星そのものに干渉することが可能で、太陽フレア活動の生成から、恒星のコアを引きはがすことまで、幅広い能力を有していた。しかしこの驚くべき力も、その使用法を訓練されていない者が扱うのは非常に困難だった。

歴史[]

戦争と放棄[]

「かつての栄光は見るかげもなく、ナガ・サドウに残されたのは一隻の船とマサッシの戦士だけだった」
銀河同盟の歴史文書[出典]
CorsairLightning

プリマス・ガルードの戦いで太陽フレアを使う<コルセア>

5000 BBYごろ、<コルセア>はシスの暗黒卿ナガ・サドウに属していた戦艦の1隻だった。当時サドウは、アウター・リム・テリトリーの辺境の領域シス帝国を支配していた。<コルセア>は、強力なシス魔術のクリスタルを備えており、恒星のコアを引き出すほど強力な力を使うことが可能な点で、シス帝国が使っていた標準のデリファン級バトルシップと異なっていた。この銀河共和国からゲイヴジョリ・ダラゴン兄妹というふたりのハイパースペース探検家が到着したため、拡張主義的な暗黒は共和国領の位置を学び、侵略の準備を開始した。<コルセア>はサドウの侵略艦隊旗艦の1隻に選び出された。かなりの軍勢をそろえた後、シス艦隊はハイパースペースを飛んで共和国の領域に移動し、攻撃を開始した。しかし戦争が終わりに近づく中、サドウの軍隊の最高位の将軍のひとりになっていたゲイヴ・ダラゴンは、シスに仕える自分が正しいことをしているのかどうかを疑問に思い始めた。

故郷惑星コロス・メジャーでの戦いで妹のジョリと遭遇した後、ゲイヴは暗黒卿に背くことを決断した。ダラゴンは恒星プリマス・ガルード周囲に赴き、自身シス・メディテーション・スフィアにこもってシス魔術を使っていたナガ・サドウと対峙した。サドウは一対一で直接話をしようとダラゴンに持ちかけたが、ダラゴンが乗り込んだメディテーション・スフィアは、すでに無人になっていた。このとき、共和国の艦隊が現場に駆け付けた。ゲイヴが共和国艦隊に手助けを申し出たとき、サドウは残っていた艦隊を呼び戻し、<コルセア>に乗ってプリマス・ガルードへと戻った。共和国とシス軍の短い戦いの後、サドウは<コルセア>の力を利用してプリマス・ガルードの太陽フレアを引き出し、シス艦隊が故郷へと退却する際の盾に使った。このとき、ゲイヴ・ダラゴンは命を落とした。

プリマス・ガルードで共和国艦隊から逃げた後、<コルセア>とぼろぼろになった侵略艦隊の他の宇宙船はシスの領域へと戻っていった。しかし彼らは、ナガ・サドウのライバルであり、死んだと思われていたシス卿ルド・クレシュの軍隊によって迎えられた。クレシュは自身のを装い、サドウが不在の間に暗黒卿の称号を名乗り、大規模な艦隊を用意していたのである。サドウとクレシュはいくつか言葉を交わした後、戦いの火ぶたを切った。サドウは<コルセア>から指揮を執り、損傷を負った宇宙船をクレシュの旗艦に突撃させ、ライバルの暗黒卿を殺した。しかし、サドウの軍隊には体勢を立て直す時間はほとんどなかった。クレシュを倒した直後に、コロス星系エンプレステタが率いる共和国軍が、ゲイヴ・ダラゴンから与えられた座標を利用してシス帝国へと押し寄せたのである。

共和国との戦いで、<コルセア>は大きなダメージを負い、システムは損傷して火器は使い果たしてしまった。戦いは敗北に終わったが、サドウにはまだひとつトリックが残っていた。サドウは生き残っていた宇宙船にバリケードをつくるよう命じ、<コルセア>をデナーリ・ノヴァの間へと移動させた。彼は<コルセア>の太陽フレアを造りだすパワーを使い、追跡してくる全ての敵船を破壊した。サドウもこの中で死んだと考えたテタの軍隊は帰還していったが、暗黒卿は<コルセア>で脱出に成功していた。侵略艦隊の最後の1隻となった<コルセア>は、ハイパースペースにジャンプしてアウター・リムの孤立した衛星ヤヴィン4へとたどり着いた。サドウは樹木で覆われた月の空き地に<コルセア>を着陸させ、マサッシの手下と共にここで暮らした。暗黒卿は<コルセア>の周囲に寺院を造り、この建物はその後1,000年以上後の時代まで残った。

再発見と破壊[]

「クレイドはアリーマと組み、ナガ・サドウの戦艦を使ってクラース軍を率い、戦いを仕掛けた」
―銀河同盟の歴史文書[出典]

3997 BBY、<コルセア>はエグザ・キューンという名の元ジェダイの若き人間によって再発見された。キューンは強力なフォース=ユーザーを見つけてダークサイドに転向させようとしていた暗黒卿、フリードン・ナッド亡霊によって衛星ヤヴィン4へと導かれてきたのだった。しかし、キューンは身に着けたばかりのダークサイドのパワーをナッドの霊に向けて使用し、霊体を滅ぼして自らが新しい暗黒卿であると宣言した。ダークサイドの秘密に興味を持ったキューンは、ヤヴィン4に隠された神秘を研究し、建てられて以来1,000年以上が経過した寺院の中で<コルセア>を発見した。専用の宇宙船<スターストーム・ワン>がヤヴィン4に到着した際に好戦的なマサッシによって破壊されていたため、サドウの戦艦の発見はキューンにとって幸運な出来事だった。

1,000年以上放置されていたものの、<コルセア>の保存状態は完全なものであり、再び宇宙空間へと乗りだす前にメンテナンスを必要としたものの、エグザ・キューンはこの強力な軍艦に乗ってすぐに任務に着手した。キューンはフリードン・ナッドの亡霊を破壊する前、亡霊が別の弟子にキューンのパワーについて警告したのを感じた。そのため、キューンはナッドの他の弟子を見つけ出し、殺すことに決めたのである。キューンは<コルセア>に乗って、ダークサイドの訓練生である人間のジェダイ・ナイトウリック・ケル=ドローマがいる惑星エンプレス・テタへと飛んだ。しかし、キューンはケル=ドローマを殺さなかった。その場に出現したシスの暗黒卿マルカ・ラグノスの霊の命令に従い、キューンはこの若きジェダイをシス・アプレンティスにし、ともに共和国やジェダイ・オーダーと戦うことを誓ったのである。

ThirstyAleema

<コルセア>艦上にて、超新星のつくり方をエグザ・キューンから学ぶアリーマ・キート

その翌年、銀河共和国とキューンの軍隊はシス大戦の真っただ中にあった。しかし、共和国の首都惑星コルサントへの攻撃に失敗した後、ウリック=ケル・ドローマは捕えられ銀河元老院チャンバー裁判にかけられることになった。ケル=ドローマが捕まったことを知ったマンダロリアン戦士団(シスの味方になっていた)の指導者マンダロア・ジ・インドミタブルは、キューンに事態を知らせるためにヤヴィン4へと急ぐ。ふたりは<コルセア>の横で進行中の出来事について話し合い、コルサントに行ってケル=ドローマを解放しなければならないということで合意した。彼らは<コルセア>に乗り込み、大規模なマサッシ勢力を率いて任務を成功させた。共和国の拘束からケル=ドローマを解放すると、マンダロア・ジ・インドミタブルはケル=ドローマの愛人であるアリーマ・キートが彼を裏切っていたことを伝えた。アリーマは熟練したシス魔術師であり、エンプレス・テタ星系の統治者でもあった。コルサントから戻った後、キューンとケル=ドローマは、シス卿をたびたび失望させているキャサーダーク・ジェダイクレイドと、裏切り者のアリーマを一度に始末する計画を練った。

キューンとケル=ドローマは、宇宙ステーションケンプレクスIXへの攻撃を指揮する任務をアリーマとクレイドに与え、ふたりを<コルセア>の指揮官にした。そしてキューンは、アリーマに宇宙船の強力なパワーの使い方を教えた。<コルセア>はケンプレクスIXへと移動し、このステーションを攻撃して共和国艦隊とジェダイの調査部隊をおびき出した。そしてアリーマとクレイドは、ケンプレクスIXの付近にある恒星の密集地帯、クロン星団の中央部へと<コルセア>を隠した。ジェダイが到着したとき、アリーマ・キートは<コルセア>の古代の力を使い、クロン星団の恒星のひとつからコアを引き出し、それを兵器として利用してジェダイと共和国の連合軍を完全に破壊した。しかし、これは同時にアリーマとクレイドにとっても壊滅的な行為となった。ふたりはキューンたちに騙されていたことを理解する。キューンとケル=ドローマが望んだとおり、アリーマが<コルセア>の動力源をシャットダウンしても恒星の内部爆発は止まらなかった。大きな超新星の発生によって古代の戦艦は消滅し、アリーマとクレイドも命を落とした。コルサント条約が締結された時代、ケル・ドアのジェダイ・マスター、グノスト=デュラル銀河史について語るビデオ・ログの中で、<コルセア>について言及した。この記録はジェダイ・アーカイブに残されていた。

司令官と乗組員[]

<コルセア>の本来の艦長は、シスの暗黒卿ナガ・サドウだった。彼はハイパースペース大戦において、<コルセア>を侵略艦隊の旗艦の1隻として使用していた。<コルセア>はナガ・サドウの専用の戦艦であり、サドウの指揮のもといくつかの重要な戦闘に参加した後、この戦艦はシス艦隊の唯一の生き残りとなった。それから1,000年後、<コルセア>はエグザ・キューンの所有物となり、共和国との戦争の中で使われることになった。その最後の任務において、<コルセア>はアリーマ・キートとクレイドの指揮下に置かれ、クロン星団の超新星が爆発したとき、<コルセア>に乗っていたふたりは命を落とした。<コルセア>には25人の乗組員が必要とされた。ハイパースペース大戦とシス大戦において、乗組員は通常、マサッシによって構成されていた。

制作の舞台裏[]

<コルセア>は、トム・ヴィーチケヴィン・J・アンダーソンによって書かれ、1994年1995年に発売された未邦訳コミック・シリーズ、『Star Wars: Tales of the Jedi』の『Dark Lords of the Sith』で初登場を果たした。当初、この宇宙船は物語の回想場面に登場していたが、同シリーズの以降の作品で重要なストーリーラインに関わるようになった。<コルセア>は、クリスチャン・ゴセットダリオ・カラスコ・ジュニアといったアーティストによって描かれている。

<コルセア>は『スター・ウォーズ・エンサイクロペディア』で紹介されている。『スター・ウォーズ 全史』でもこの艦について言及されているものの、船名は紹介されず単に「ナガ・サドウの戦艦」と呼ばれている。

登場作品[]

参考資料[]

脚注[]

  1. カタカナ表記は『スター・ウォーズ・エンサイクロペディア』に基づく。
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