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「セネックスの支配者は、マスター・ヨーダが言ったとおりの連中だな。ネビュラ・フロントのテロリストと同じように卑劣だ」
フィニス・ヴァローラム[出典]

クルエヤ・ヴァンドロン[1](Crueya Vandron)は、セネックス宙域の旧家のひとつ、ヴァンドロン家出身の貴族最高議長パルパティーンの顧問を務め、ニュー・オーダー体制の樹立の際に大きな役割を果たした人物である。彼とその妻、レディ・シアラ・ヴァンドロンは、銀河共和国から長きにわたって独立を保っていた自治領域、セネックス宙域を統治していた。

分離主義危機のさなか、セネックス宙域がついに共和国に加わることになった後、ヴァンドロンは最高議長パルパティーンの顧問になり、共和国保護委員会の主要メンバーのひとりになった。パルパティーンが共和国を解体し、新たに初代銀河帝国を建国すると、ヴァンドロンはイシン=イル=レイズアーダス・ケインジェイナス・グリージェイタスらとともにニュー・オーダー保護委員会(共和国保護委員会の後継組織)の設立に携わり、委員会を帝国国家の推進組織へとまとめ上げた。ヴァンドロン自身は委員会のメンバーではなかったが、彼らの活動のために資金を提供し、帝国保安局の創設にも力を貸した。人間至上主義者で、帝国とその基本理念を強く信奉していたヴァンドロンは、0 BBY頃、帝国の行動に間違いはありえないという“帝国不可謬説”の概念を帝国の法律に盛り込もうとしたが、司法部門の強い反対を受けることになった。12 ABY当時、ヴァンドロン家のリーダーシップはシアラ・ヴァンドロン・ジュニアに引き継がれていた。

経歴

ヴァンドロン卿

「この大事なときに。ヴァンドロンやほかのセネックスの貴族たちは、アズメルーの件を取り上げ、共和国は独立宙域の権利を無視していると騒ぎかねない。辺境星系群の信頼を勝ち得たいというヴァローラムの目標は、これで達成が難しくなりましたな」
ジェダイ最高評議会にて、イーヴン・ピール[出典]

銀河共和国が弱体の一途をたどった時代、クルエヤ・ヴァンドロンはセネックス宙域の貴族家系に生まれた。彼はセネックス=ジュヴェックスの旧家の中でもっとも古く、かつもっとも高貴であると考えられていたヴァンドロン家のメンバーだった。彼は強い影響力を持つ“ヴァンドロン”となり、レディ・シアラ・ヴァンドロンと結婚した。セネックス宙域は、貴族たちによって治められる、共和国から独立した国家だった。彼らは共和国とは異なり、奴隷制度を採用していた。そのため、フィニス・ヴァローラム最高議長を務めた時代、共和国はセネックス宙域の要求をよそに、クルエヤ・ヴァンドロンやその他の貴族たちと公式に交易を行うことを拒否していた。

33 BBY、テロリスト・グループのネビュラ・フロントのメンバーが、ヴァンドロン家の領域内にある人口の少ない惑星アズメルーの支配権を奪った。ネビュラ・フロントによる攻撃に悩まされたくなかったヴァンドロンと貴族たちは、テロリストたちがアズメルーを拠点に活動することを許し、彼らに干渉しなかった。そのアーウィン・コウル率いるネビュラ・フロントのメンバーは、最高議長ヴァローラムの暗殺に失敗し、アズメルーへと逃げ戻った。セネックス宙域の貴族たち、特にクルエヤ・ヴァンドロンは、テロリストを庇護しているのではないかと疑う、共和国からの強い圧力を受けることになった。ヴァンドロンやエレジン家のメンバーは、共和国に協力することで、宙域に交易権を与えるようヴァローラムを説得できるかもしれないと考えた。しかし彼らはネビュラ・フロントを告発することはせず、エリアドゥで行われている通商サミットが終わるまでの間、テロリストたちをアズメルーに足止めしておくという協力を申し出た。

共和国は、奴隷文化を持つ貴族たちと協力することに慎重だったが、ヴァンドロンの申し出を受け入れ、2隻のカンセラー級クルーザーと30名の司法省の調査官、そしてジェダイ数名を派遣した。任務の途中、クルーザーの1隻が何者かに砲撃された。犯人は判明しなかったが、ベイル・アンティリーズ元老院議員をはじめとする多くの人々は、ヴァンドロン家の関与を疑った。しかしヴァンドロンは、この疑惑を公式に否定した。アズメルーの地上では、ジェダイのチームが与えられた権限を逸脱し、地元民を攻撃するという出来事が起きた。ヴァンドロンは、この事件を共和国との交渉の切り札に使った。彼はセネックス宙域が求める交易権と引き換えに、ジェダイの行動を見逃すことに同意する。選択の余地がほとんど残されていなかったヴァローラム議長は、セネックス宙域の奴隷制の慣行を大目に見て、彼らが共和国国家と自由に貿易を行うことを許した。

最高議長の顧問

「これは感情論者のたわごとだ。本日集まった集団はSAグループの第一期生たちだ。最初に集まった者たちにたまたまヒューマノイドが多かっただけなのである。入会志願者のなかには非ヒューマノイドもいることを明記しておきたい。彼らの入会に関しては現在検討中なのだ」
―SAグループへの批判に対し、クルエヤ・ヴァンドロン[出典]
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COMPORの集会

32 BBYに発生したナブー封鎖事件と、22 BBYクローン大戦勃発の間に、セネックス宙域はテア・タニールの主張を受けてとうとう銀河共和国に加わった。タニールは最初のセネックス代表議員になり、クルエヤ・ヴァンドロンは、ヴァローラムの後継者である最高議長パルパティーンの側近の顧問になった。共和国のメンバーになったヴァンドロンは、COMPOR(共和国保護委員会)に目を付けた。この組織は共和国の熱狂的支持者たちによる社交集団に過ぎなかったが、ヴァンドロンはこれをプロパガンダ組織につくり変えることが可能だと気付いたのである。委員会の監視を任されたヴァンドロンは、彼らに活動資金を提供した。

クローン大戦中、首都惑星コルサントモニュメント・プラザSAグループ(青少年によって構成されるCOMPORの下部組織)が大規模な集会を開き、共和国内部、特にメディアの関心が集まった。集会そのものが批判を受けたわけではなかったが、メディアの多くは、SAグループの人選に人間至上主義の傾向があるのではないかと考えた。6,000人を超えるSAグループのメンバーのうち、95パーセント以上が人間で、数少ない非人間種族のメンバーも、近人間種族から選ばれていたのである。しかしヴァンドロンは、ホロネット・ニュースのリポーターに対し、人間が多いのは偶然に過ぎず、まだ入会が認められていないだけで、入会志願者のなかには非人間種族もいるのだとコメントした。

ニュー・オーダー

19 BBY、パルパティーン最高議長は銀河元老院の支持を得て共和国を解体し、新たに初代銀河帝国を立ち上げて自ら皇帝の座に就いた。これに伴い、ニュー・オーダーの体制が始まった。クルエヤ・ヴァンドロンはパルパティーンの顧問という立場に留まり、COMPORを皇帝の武器としてつくり変える役目を与えられた。COMPORは新しくCOMPNOR(ニュー・オーダー保護委員会)として生まれ変わる。これは、パルパティーンが皇帝として最初に行った改革のひとつだった。ヴァンドロンはCOMPNORの今後の進む道について特別委員会の長であるイシン=イル=レイズと意見を共にし、委員会への資金提供の拡大に同意した。

Rally

COMPNORの最初の集会

しかし、COMPNORはいまだ富裕層のための社交クラブに過ぎず、この組織が銀河系に影響を及ぼすものになるだろうと考える人々はごくわずかだった。そんな中、ヴァンドロンは組織を成長させる可能性を見出した。自身はCOMPNORの正式なメンバーではなかったものの、ヴァンドロンは皇帝パルパティーンからの支援を借り、組織の形成に着手した。

COMPNORには、パルパティーンに警戒心を抱く者や、組織がどのように再編成・改造されるのかを懸念する主要メンバーがまだ数多く残っていた。ヴァンドロンは、COMPNORをさらに改変する前に、彼らを除名しようと考えた。皇帝パルパティーンの助けを借り、ヴァンドロンはおおっぴらな対立ではなく、陰謀と狡猾さを用いて彼らをひとりひとり排除していった。ヴァンドロンとパルパティーンは、一連の狡猾な変化を通し、対立者たちにCOMPNORの過去と現在の違いを思い知らせた。やがて反対の声は、ゆっくりと静まっていった。ヴァンドロンはCOMPNOR形成のためにイル=レイズやジェイナス・グリージェイタスアーダス・ケインといった関係者に資金を提供し、帝国のあらゆる分野がきちんとチェックされていくことを確実にするため、多くの下部組織が作成された。COMPNOR内で公的立場を持たなかったヴァンドロンだが、組織の変革や、特別委員会が求める新グループの立ち上げは彼を通して実行されることになっており、最終的に皇帝の承認を受ける決まりになっていた。19 BBYからヤヴィンの戦いまでの間に、ヴァンドロンはアーマンド・アイサード率いる帝国情報部を監視するための組織、帝国保安局の設立を手助けした。

組織運営は問題なく進んだわけではなく、COMPNORは常に帝国情報部と反目し合っていた。また中には、アーダス・ケインのように、COMPNORの活動が資源と時間の莫大な浪費であると考え、組織との関わりを断つ者もいた。ヤヴィンの戦いの数年前、皇帝は信用のおけない帝国の外交官や元老院議員たちを殺し始めた。自分が慈悲深く親切な指導者であることを銀河市民に示すため、パルパティーンは暗殺した役人の子どもたちに自ら語りかけ、彼らの親は反帝国派のテロリストに殺されたのだと説明した。この子どもたちを利用して模範例をつくるため、ヴァンドロンはコルサントで有名になっていた彼らを、改変されたSAグループへ入隊させると発表した。子どもたちはここで、軍事作戦や官僚主義、諜報活動を最重要課題としたカリキュラムのもと、広範囲な教育を受けることになった。ヴァンドロンの方針は、一部で失敗を生んだ。SAグループで教育を受けた子どものひとり、ケリー・レセヴは、共和国再建のための同盟へと離反してトップ・エージェントになってしまった。

数年後、ヴァンドロンは“帝国不可謬説”を帝国の憲法の条文に盛り込もうとしたが、司法部門から強い反対を受けた。ヴァンドロンは反対者たちに圧力をかけるよう帝国保安局のエージェントに指示し、彼らの多くを自分にとって都合の良い人物と入れ替えさせた。12 ABY当時、ヴァンドロンは一族の長の座を退いており、シアラ・ヴァンドロン・ジュニアが跡を継いでいた。

個性と特徴

クルエヤ・ヴァンドロンは良心的な男性とは言えず、他者に対してほとんど注意を払わなかった。母国であるセネックス宙域において、ヴァンドロンは奴隷制度をのさばらせ、銀河共和国から注意されても制度を廃止することはなかった。ヴァンドロンやセネックスの貴族が不道徳な人々であると考えていたジェダイ最高評議会は、ネビュラ・フロントの騒動が勃発した際も、貴族たちと協力することに乗り気ではなかった。物事を自分に有利に進める方法を知っていたヴァンドロンは、求める立場を手に入れるために、恐喝などの手段を使うことはなかった。ヒューマン・ハイ・カルチャーやニュー・オーダー思想の信奉者だったヴァンドロンは、セネックス宙域での地位よりも、最高議長パルパティーンに仕えることを選ぶほど、極端に忠実だった。帝国の手法を信じるヴァンドロンは、パルパティーンの国家に過ちなどあり得ないと考えていた。

制作の舞台裏

クルエヤ・ヴァンドロンは、1989年に発売された『Imperial Sourcebook』(グレッグ・ゴーデン著、未邦訳)で初めて言及され、のちに同書の第2版や『Cracken's Rebel Operatives』(未邦訳)でも言及された。1995年バーバラ・ハンブリーは『ジェダイの遺児』に“ヴァンドロン家”を登場させたが、同作ではクルエヤ・ヴァンドロンとの繋がりは明らかにされなかった。最初の言及から10年以上が過ぎた2001年、クルエヤ・ヴァンドロンの名がジェームズ・ルシーノの小説『偽りの仮面』に登場し、このキャラクターとヴァンドロン家の関係が初めて明らかになった。数年後、ダニエル・ウォーレスパブロ・ヒダルゴーが『リパブリック・ホロネット・ニュース コア版』(スター・ウォーズ・インサイダーEX クローン大戦スペシャル・イシューに収録)や『Special Inaugural Edition』(未邦訳)でこのキャラクターの名前を使った。

『リパブリック・ホロネット・ニュース コア版 14:9:04』では、「Human」が「ヒューマノイド」と訳されている。スター・ウォーズの用語としては、ヒューマノイドは人間以外の種族も含めた、人間型種族全般を指す言葉であり、訳語としては適切ではない。そのため、本作に収録されているクルエヤ・ヴァンドロンのコメントも、原文とは意味が異なる文章になってしまっている。

『偽りの仮面』では、クエルヤ卿と誤表記されている個所(文庫版225ページ)がある。

登場作品

参考資料

脚注

  1. カタカナ表記は『偽りの仮面』に基づく。
他の言語

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