- 「いつまでも変わらぬ敬意を、マスター・ムンディ」
- ―アナキン・スカイウォーカー[出典]
キ=アディ=ムンディ(Ki-Adi-Mundi)は銀河共和国やジェダイ・オーダーに仕えたセレアンのジェダイ・マスターである。ナブー危機以前からジェダイ最高評議会の評議員を務めていた。クワイ=ガン・ジンがシスの暗黒卿の出現を報告した際、ムンディはシスが生き残っているはずはないと反論した。また、ジェダイ脱退者のドゥークー伯爵が独立星系連合の指導者となって分離主義危機を引き起こしたときも、ムンディはドゥークーが政治的理想主義者である点を強調し、パドメ・アミダラ元老院議員の命を狙うテロリストの黒幕とは思えないと主張した。しかし、間もなくムンディの意見が間違っていたことが明らかになり、彼自身も参加したジオノーシスの戦いで、ドゥークーのバトル・ドロイド軍はジェダイや共和国と対立した。
その後、ムンディはジェダイ将軍として共和国グランド・アーミーのクローン・トルーパーを指揮し、クローン戦争で分離主義勢力ドロイド軍と戦った。ジオノーシスで二度目の戦いが起きると、ムンディはオビ=ワン・ケノービやアナキン・スカイウォーカーらと共に再征服作戦を指揮した。ムンディはこの戦いで負傷したが、ジオノージアンのレイ・シールド発生装置を撃破し、ポグル・ザ・レッサー大公が建造したバトル・ドロイド工場の破壊に貢献する。戦争中、ムンディはギャラクティック・マリーンズを率いて数々の勝利を手にし、クローン・コマンダー・バカーラとの間に深い絆を築いた。しかし、アウター・リム包囲作戦で惑星マイギートーの制圧部隊を指揮していた時、バカーラはダース・シディアスからオーダー66の執行を命じられ、部下と共にムンディ将軍を射殺した。
経歴[]
ナブー危機[]
セレアンの男性、キ=アディ=ムンディはナブー危機が始まる以前にジェダイ・マスターの称号を与えられ、ジェダイ最高評議会のメンバーとなっていた。ナブー危機のさなか、トレード・フェデレーションとの交渉任務から戻ってきたマスター・クワイ=ガン・ジンが評議会で報告を行った。ジンは惑星タトゥイーンで遭遇した謎の戦士がシスの暗黒卿に違いないと考えていたが、ムンディを含む評議会メンバーは否定的だった。また、ジンはタトゥイーンから連れてきたアナキン・スカイウォーカーという名の少年を評議会に紹介した。スカイウォーカーはグランド・マスター・ヨーダを凌ぐ高いミディ=クロリアン数を備えており、ジンは彼こそ古代の予言にある“選ばれし者”だと信じていた。評議会はスカイウォーカーにジェダイの訓練を受けさせるのは危険だと考えたが、差し迫ったナブー危機を解決するため、この件は後回しとした。[2]
その後、クワイ=ガン・ジンはナブーの戦いで再び謎の戦士と相見え、ライトセーバーの戦いに敗れて命を落とした。彼が主張した通り、この戦士はダース・モールという名のシス卿だった。モールはジンのパダワンであるオビ=ワン・ケノービによって倒され、ナブーを占領していたトレード・フェデレーションのバトル・ドロイド軍もスカイウォーカー少年の活躍で敗北に追い込まれた。ナブー危機が解決した後、ムンディを含む評議会メンバーはナブーの首都シードを訪れ、ジンの葬儀に参列する。ジンの遺志に従い、彼らはスカイウォーカーをケノービ(ナブー危機の後にジェダイ・ナイトに昇格した)のパダワンとすることを許可した。[2]
クローン戦争[]
第一次ジオノーシスの戦い[]
ナブー危機から10年後、分離主義危機のさなかにパドメ・アミダラ元老院議員の命を狙う暗殺未遂事件が起きた。事件の直後、ムンディはヨーダやメイス・ウィンドゥ、プロ・クーン、キット・フィストー、ルミナーラ・アンドゥリ、バリス・オフィーらと共に最高議長シーヴ・パルパティーンのオフィスで開かれた会合に参加する。その際、パルパティーンは共和国から脱退して独立星系連合に加盟する星の多さについて懸念を口にした。パルパティーンはこうした分離主義者たちを大きな脅威と捉えており、戦争に発展する可能性を危惧していた。独立星系連合は元ジェダイのドゥークー伯爵が指揮しているとされ、会合に加わったアミダラは彼が暗殺事件の黒幕なのではないかと述べた。しかしムンディはドゥークーを「政治的理想主義者」と表現し、彼の関与を否定した。ウィンドゥもムンディに同調し、元ジェダイのドゥークーが暗殺という手段を選ぶとは思えないと語った。アミダラの安全対策として、パルパティーンはオビ=ワン・ケノービをボディガードにつけることを提案し、ウィンドゥも同意した。[3]
2度目の暗殺未遂が発生した後、ケノービはアミダラを襲撃した賞金稼ぎジャンゴ・フェットを追って惑星カミーノにたどり着き、共和国のために製造されたクローン軍団を発見する。その後ケノービはジオノーシスでドゥークー伯爵とトレード・フェデレーションのヴァイスロイ・ヌート・ガンレイたちの秘密会議を盗み聞きし、ドロイド軍の製造工場を発見した。ケノービはその事実を評議会メンバーやパルパティーン議長、スライ・ムーア、マス・アミダ、ベイル・オーガナ、ジャー・ジャー・ビンクス、アスク・アークらに報告したが、通信中にドロイデカに襲撃され、消息を絶った。アーク議員はカミーノで訓練されたクローン軍団をジオノーシスへ派兵すべきと主張した。オーガナは反対したが、結局アミダの提案でパルパティーンに非常大権が与えられることになり、共和国における正規軍の創設が可能になった。[3]
ウィンドゥはジオノーシスで捕えられたケノービを救うべく、ムンディ、クーン、フィストー、アンドゥリ、オフィー、アイラ・セキュラ、エージェン・コーラー、シャアク・ティ、サシー・ティン、スタス・アリーといったジェダイ200名から成る攻撃チームを召集する。ケノービ、スカイウォーカー、アミダラ(2人はケノービを助けに行って捕えられた)がジオノーシスの処刑場でドロイドに包囲された時、駆け付けたジェダイたちは一斉にライトセーバーを起動した。長時間に渡る戦闘の末、多くのジェダイがバトル・ドロイドに殺され、生き残った十数名のジェダイとアミダラ議員は処刑場の中央で包囲された。ドゥークーは彼らに降伏を促したが、応じる者は1人もいなかった。そして最後の戦いが始まろうとしたとき、ヨーダ率いるリパブリック・アタック・ガンシップの一団が上空から現れ、ムンディらの窮地を救った。ジェダイたちはそれぞれガンシップに乗り込み、戦いは空中戦へと発展した。[3]
ムンディはウィンドゥと共にヨーダのガンシップに乗り込んだ。処刑場の外の戦場に向かう途中、ヨーダはムンディらにドゥークーを逃がせば分離主義勢力の勢いはさらに増すことになるだろうと告げた。ムンディとウィンドゥは砂漠地帯でガンシップを降り、ドロイド軍が撤退するまで地上で戦った。このジオノーシスの戦いをきっかけに、クローン戦争の火ぶたが切って落とされた。[3]
第二次ジオノーシスの戦い[]
- ムンディ 「65だ、スカイウォーカー」
- アナキン 「ああ…なんです?」
- ムンディ 「わしが倒した敵、65体だ。何をもらえる?」
- アナキン 「…いつまでも変わらぬ敬意を、マスター・ムンディ」
- オビ=ワン 「アナキンにできる最高の贈り物です。保証しますよ」
- ―第二次ジオノーシスの戦いで交わされた会話[出典]
最初のジオノーシスの戦い以降、ムンディはジェダイ将軍としてクローン・トルーパーを指揮し、銀河系各地の戦場へ赴くことになった。彼はグランド・アーミーのギャラクティック・マリーンズ部隊を指揮し、クローン・コマンダーCC-1138(バカーラ)と親しくなった。ムンディとバカーラは数々の戦場で共和国を勝利に導いた。[4]
ジオノーシスに駐屯していた共和国軍の手綱が緩んだ隙を付き、ジオノージアンの分離主義勢力はすぐさま戦力を蓄え、惑星から共和国軍を一掃した。[4] ジオノージアンを率いるポグル・ザ・レッサー大公は新しい主要ドロイド工場をつくり、バトル・ドロイドや新型兵器の製造を開始する。共和国はドロイド工場を破壊してポグルを逮捕すべくジオノーシス再征服作戦を開始した。キ=アディ=ムンディもケノービやスカイウォーカー将軍と共に第二次ジオノーシスの戦いに参加することになった。“ジェット”のニックネームで知られるクローン・コマンダーCC-1993がこの作戦でムンディ将軍の指揮下に入った。ヴェネター級スター・デストロイヤーとアクラメイター級アサルト・シップの艦隊を引き連れてジオノーシスに到着した後、ムンディはケノービ、スカイウォーカーらと共にドロイド工場制圧に向けた戦略を話し合った。[5]
ドロイド工場を叩くには、レイ・シールドの発生装置を先に破壊する必要があった。共和国軍は発生装置の付近に再集合地点“ポイント・レイン”を設定し、3隊に分かれて進軍することになった。スカイウォーカー隊とケノービ隊が出発した後、ムンディとジェットの乗るLAAT/iガンシップ<セパレイティスト・ナイトメア>もウルフ・ユラーレン提督の旗艦<レゾリュート>から飛び立った。しかしジオノージアンの抵抗は凄まじく、共和国軍のガンシップは目的地にたどり着く前に次々と撃墜されていった。ムンディはケノービ隊に全地形対応戦術攻撃兵器(AT-TEウォーカー)を予定より早く着陸させるよう指示した。その直後、<セパレイティスト・ナイトメア>も対空砲火を受けて不時着する。[5]
ムンディはガンシップ墜落時に負傷したが、ポイント・レインにたどり着いたのがケノービ隊だけと知り、すぐに陸路での進軍を開始した。ムンディの部隊は破壊を免れたAT-TEで砂漠地帯を進み、コマンダー・ジェットはユラーレン提督に航空支援を求めた。しかし提督は上空でジオノージアンのスターファイターと交戦しており、援軍を送る余裕がなかった。ムンディはカルトロップ・フィールド(タンクの移動を妨害するために障害物が配置されたエリア)のスパイクをライトセーバーで切り倒し、ポイント・レインの近くの峰までAT-TEを進めた。[5]
ポイント・レインで戦うケノービ隊のもとへ急ぐため、ムンディはAT-TEを捨て近道の洞窟を通過した。彼らは洞窟内でジオノージアン戦士に襲撃されたが、特殊作戦部隊クローン・トルーパーや火炎放射器を装備したクローン・フレイムトルーパーの活躍で反対側の端に達することができた。洞窟を出た直後、ムンディの部隊はスカイウォーカー、アソーカ・タノ、キャプテン・レックスらと合流し、消耗戦を強いられていたケノービ隊の窮地を救った。また、ユラーレン提督が派遣したYウイング・スターファイターもタイミングよく戦場に駆け付け、共和国軍は戦況を一転させる。彼らはポイント・レインで作戦を立て直し、スカイウォーカーとタノのチームがレイ・シールド発生装置の防衛砲台へ向かって突撃した。防衛砲台がEMPグレネードで機能を停止すると、ムンディはAV-7対ビークル砲に一斉砲撃を命じ、シールド発生装置を破壊した。[5]
シード発生装置を破壊した後、ムンディとケノービはバクタ・タンクで傷を癒すため艦隊に戻ることになった。ムンディがガンシップに乗り込んだ時、スカイウォーカーとタノは今回の戦いで倒した敵の人数を競い合っていた。ムンディもその会話に加わり、自分は敵を65体倒したと自慢した。この人数は他の誰よりも多く、スカイウォーカーはムンディへの尊敬の言葉を口にした。[5] その後、スカイウォーカーとルミナーラ・アンドゥリはレイ・シールドを失った工場を粉々にする。[6] バクタで回復したムンディは再び地上に戻り、ポグル大公捜索に関する話し合いに加わった。単独で捜索に出ていたアンドゥリは、ポグルがプロゲイト寺院に向かったことを突き止める。ムンディは共和国軍による最初の攻撃で寺院は破壊されたはずだと指摘したが、アンドゥリは調査を続けた。その後、アンドゥリ、ケノービ、スカイウォーカーはプロゲイト寺院でカリーナ・ザ・グレート女王や不死身のジオノージアン戦士を倒し、ポグル大公を逮捕した。[7]
ジオノーシス以降[]
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マイギートーの戦い[]
クローン戦争末期のアウター・リム包囲作戦で、ムンディ将軍とギャラクティック・マリーンズは惑星マイギートーへ派遣された。コルサントの戦いの後、ムンディはホログラムでコルサントのジェダイ評議会に参加し、共和国内部の星系を捜索したがグリーヴァス将軍の痕跡は見つからなかったと報告した。また、彼はキャッシークのウーキー族が分離主義勢力に攻撃されていることを指摘した。会議の結果、ウーキーと親しいヨーダが自らキャッシークの共和国軍を指揮することになった。
それからしばらくして、評議会でパルパティーン議長の代理人を務めるスカイウォーカーが、ウータパウでグリーヴァス将軍が発見されたと報告した。スカイウォーカーはグリーヴァス討伐任務への参加を希望したが、ウィンドゥは最高議長がジェダイ評議会の決定に干渉しすぎていると判断し、彼を任務から外した。結局、ムンディの提案でケノービがウータパウへ赴くことになった。その後、ムンディはホログラムでジェダイ・テンプルの作戦会議に参加し、もしグリーヴァスが死んだ後もパルパティーンが非常大権を手放さなければ、彼をオフィスから追い出すしかないだろうと述べた。
パルパティーンによってオーダー66が発令されたとき、ムンディはマイギートーのドロイド軍と交戦中だった。彼は背後にいたギャラクティック・マリーンズの裏切りに気づくとすぐさまライトセーバーで応戦したが、集中砲火を浴びて死亡した。同じ頃、アイラ・セキュラやプロ・クーン、スタス・アリーもクローンに殺されたが、ケノービとヨーダは脱出に成功した。[1]
登場作品[]
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参考資料[]
- アルティメット・スター・ウォーズ 完全保存版大百科
- きみは、知っているか!? スター・ウォーズ はやわかりデータブック
- スター・ウォーズ ギャラクティック アトラス
- スター・ウォーズ キャラクター事典 完全保存版
- きみは、知っているか!? スター・ウォーズ はやわかりデータブック 増補改訂版
- スター・ウォーズ ライトセーバー:フォースの武器の手引き
- スター・ウォーズ ライトセーバー大図鑑
- スター・ウォーズ クローン・ウォーズ キャラクター事典