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この記事はクリーチャーを扱っています。お探しの記事は秘密結社かもしれません。

「気をつけろ。こいつらは猛毒だ」
ジャンゴ・フェット[出典]

カフーン(Kouhun)、別名インドウモド・カフーン(Indoumodo kouhun)はワイルド・スペース惑星インドウモドに起源を持つ猛の節足動物。体節のある細長い胴体に56本のを備え、地表を滑るように這いまわって移動した。体の後方に針、前方に鋏角を備え、鋏角から神経毒を注入された犠牲者のほとんどは数に至った。カフーンは群れをなして狩りを行い、体温で獲物を追跡し、音を立てずに忍び寄った。またカフーンの唾液は獲物を消化しやすいようにどろどろに溶かすことができた。彼らは母星のインドウモドでイヌほどの大きさがあるクリーチャーを餌食にしていた。カフーンは銀河系のあらゆる環境に適応することができ、手掛かりを残すことなくターゲットを毒殺できることから、賞金稼ぎ暗殺者武器として重宝された。

クローン戦争勃発直前の22 BBY、賞金稼ぎのザム・ウェセルナブーパドメ・アミダラ元老院議員暗殺するためにカフーンを使用した。ウェセルの改造型ASNクーリエ・ドロイドは惑星コルサント元老院アパートメント・コンプレックスにあるパドメの寝室に窓の外から接近し、室内に2匹のカフーンを放った。カフーンはアストロメク・ドロイドR2-D2のセキュリティ・スキャナーを回避したが、フォースで危険を察知したジェダイパダワンアナキン・スカイウォーカーによってライトセーバーで切断された。のちにこのカフーンの死骸は調査のためコルサント保安部隊に提供された。銀河内戦時代、インドウモドの毒虫にちなんで“カフーン”と名乗る殺し屋の秘密結社がアウター・リム・テリトリーアノート宙域で活動していた。

生態と特徴[]

「議員、お怪我はありませんか?」
―カフーンに襲われかけたパドメ・アミダラに対し、ドーメ[出典]
Kouhun

カフーン

カフーン[1]、別名インドウモド・カフーン[5] は体長30センチメートル(12インチ)の節足動物であり、体節のある甲殻に[1]、56本のを備えた。カフーンの体の後ろには1本の長い針があり[3]、前方には鋏角があった。針は苦痛をもたらすが致的ではなく、鋏角のひと噛みで獲物に致死量の神経毒を注入することができた。[6] カフーンの毒は極めて危険であり[1]、特にヒューマノイド種族に対して有効で[4]、注入された犠牲者のほとんどは数以内に死に至った。[1] カフーンの体内には毒袋(venom sack)と呼ばれる器官が存在した。[5]

カフーンはくて滑らかな甲殻を持ち、細くて小さい足を備えていたが[2]、中には甲殻に突起が目立ち、足が比較的太くて長く、尾の針も標準より大型の個体も存在した。[7] カフーンはほぼあらゆる地面を滑るように這いまわることができ[4]、音を立てることなく獲物に接近した。[8] 彼らは熱を探知する能力を持ち[6]、暗闇でも迷うことなく獲物に素早く近づくことができた。またカフーンは保安スキャナーに見つからないよう身を隠す知性も備えていた。[2] カフーンは獲物を消化しやすくするために唾液を使ってどろどろに溶かすことで知られた。[3]

習性[]

「議員を暗殺する方法なんて他にいくらでもあるぞ」
オビ=ワン・ケノービ[出典]

カフーンはワイルド・スペース惑星インドウモドに生息した。インドウモドは湿地[3] ジャングルが広がる星だが、カフーンは高い適応能力を有しており、銀河系のあらゆる場所に棲みつくことができた。[4] 腹を空かせたカフーンは、温血動物に直行する習性があった。[6] カフーンは群れで狩りを行い、獲物に姿を見られることなく静かに接近して、毒の一撃で獲物を行動不能にした。[8] インドウモドでは、カフーンはイヌほどの大きさのある生き物を餌食にしていた。[3]

銀河系におけるカフーン[]

「新しいペットかい?」
ランス・クラウダーに対し、フィー・ジェノア[出典]
Kouhun SaV

カフーン

致死性の高いカフーンは賞金稼ぎや雇われ暗殺者武器として重宝され[7]、隠密性が高いことから獲物と距離を保ちたい殺し屋にとって理想的な道具となった。[9] またカフーンは厳重な保安システムをかいくぐることができるうえ、持ち主を突き止めることがまず不可能であるという利点もあった。[6] 不運にもこの危険なクリーチャーと至近距離で遭遇してしまった者には、とにかく落ち着いて素早く逃げることが推奨された。[7] また事前の対策としては、カフーンが通れる突破口を作られないようや通気口を厳重に強化しておくこと、突破口が作られた際に即座に検知する保安システムを用意しておくこと、カフーンの存在を気圧の変化で特定できる高感度の動体検知器を設置しておくこと、そしてライトセーバーバイブロ=ブレードのように即座に起動してカフーンを切断できる道具を手元に置いておくことなどが挙げられる。[10] フォース=センシティブはカフーンの危険をいち早く察知できることがあった。[2]

歴史[]

「ザム、今度はしくじるなよ」
―ザム・ウェセルに対し、ジャンゴ・フェット[出典]
Jarred Kouhuns

カプセルに収められた2匹のカフーン

クローン戦争勃発直前の22 BBY[11]、惑星ナブーパドメ・アミダラ元老院議員暗殺未遂事件で2匹のカフーンが使用された。トレード・フェデレーションヴァイスロイヌート・ガンレイからアミダラ暗殺の依頼を受けた賞金稼ぎのジャンゴ・フェットは、同業者のザム・ウェセルに任務を委託したが、アミダラが惑星コルサントに到着したタイミングで行われた最初の攻撃は失敗に終わった。そのの夜、フェットは次の攻撃の手段として2匹のカフーンが入ったカプセルをウェセルに与えた。一方、銀河共和国はアミダラが再び狙われることを警戒し、ジェダイ・ナイトオビ=ワン・ケノービパダワンアナキン・スカイウォーカーを彼女の警護につけていた。アミダラのアパートメントにはキャプテングレガー・タイフォ率いるナブー王室保安軍の警備隊も配置されたが、アミダラはカメラによる寝室の監視をプライバシーを理由に拒否し、代わりにR2シリーズ・アストロメク・ドロイドR2-D2に侵入者を警戒させた。[2]

ウェセルはカフーンが入ったカプセルを[2] 改造型ASNクーリエ・ドロイドASN-121[12] にセットし、ギャラクティック・シティの摩天楼へ放った。ASN-121はアミダラの寝室がある元老院アパートメント・コンプレックスに外から接近し、窓に小さな穴をあけ、カプセルのカフーンを室内へ解き放った。R2-D2はかすかな異変に気付いてスキャンを行ったが、2匹のカフーンは一時的に動きを止めて身を隠し、探査をやり過ごした。その後カフーンはベッドに這い上がり、睡眠中のアミダラを仕留めようとしたが、フォースを通じて危険を察知したスカイウォーカーが寝室に駆け込み、ライトセーバーを使って2匹の毒虫を切断した。スカイウォーカーとケノービは目を覚ましたアミダラをキャプテン・タイフォや侍女ドーメたちに任せ、カフーンを運んできたクーリエ・ドロイドを追跡した。[2]

Kouhun-hd

獲物に接近する2匹のカフーン

アミダラの命を狙った2度の暗殺未遂事件はタニヴォス・エグザンター・ディーヴォ警部補によってコルサント保安部隊(CSF)の捜査ファイルにまとめられた。ディーヴォはジェダイ・オーダーと交渉し、ライトセーバーで両断されたカフーンの死骸を調査のために譲り受けた。ディーヴォはコルサント動物園多足類学者に協力を仰ぎ、この毒虫が“インドウモド・カフーン”であることを突き止めた。カフーンの死骸は証拠としてキャニスターに保管されることになったが、解毒剤を調合するために毒袋が回収された。事件当時、アミダラの寝室の監視装置は作動していなかったが、室内にいたアストロメクによって記録されていたパッシブ電磁波レコードのスペクトルを再調整することで、2匹のカフーンがアミダラに迫っている瞬間の証拠画像も再現された。[5]

帝国時代初頭[13]海賊[14] ランス・クラウダーは暗殺のための手段としてカフーンを所有していた。クラウダーはクラブ・ラオ・チェで同業者のフィー・ジェノア小さな像の取り引きに臨んだ際、彼女を殺してだけ手に入れようと企てた。クラウダーははじめ飲み物に毒を盛ったが、ジェノアが毒に気づいたため、密かにカフーンをテーブルの下に放った。カフーンは床を這って椅子を登り、背後からジェノアに針を刺そうとしたが、クラブに潜入していたジェノアの仲間のクローン・“ハンター”がバイブロ=ナイフを投げ、この毒虫を仕留めた。[13]

帝国時代、インドウモドの毒虫にちなんで“カフーン”と名乗る秘密結社がアウター・リム・テリトリーアノート宙域で活動していた。カフーンは“デススティック”率いる殺し屋集団であり、惑星マタオゥネクロポリスで入会の儀式を行っていた。彼らは名前の由来である節足動物カフーンの毒液を使って“真実の水”という液体を作り、入会希望者に飲ませていた。入会希望者は精神と肉体が毒で蝕まれた状態で3つの試練をクリアしなければならず、試練を乗り越えて初めて治療薬を与えられた。鉄の封鎖のさなか、アイヴァックス・シンジケートの一員である“スマグラー”がカフーンの入会の儀式に挑戦し、真実の水を飲んだ状態で試練をやり遂げた。[15]

制作の舞台裏[]

映画制作[]

Kouhun Concept

最終案に近いコンセプト・アート

カフーンは2002年公開のプリクエル・トリロジー第2作『スター・ウォーズ エピソード2/クローンの攻撃』で初登場を果たした。[2] 制作現場では“アサシン・バグ”とも呼ばれた。[16] このクリーチャーの発案者であるジョージ・ルーカスは、獲物に毒物を注入するムカデ型のクリーチャーを制作するようデザイン・チームに指示を出した。[17] しかし実際には、クモのような形状を含むさまざまなデザイン案が作り出された。その中には、透明な皮膚の下に毒物が流れているのが透けて見えるデザインもあった。最終案としてほぼ採用が決まっていたデザインには、尾に大きな毒針がついていた。ハズブロ社がカフーンのアクション・フィギュアを作る際に参考にしたデザインはこのバージョンである。[18] 正史の設定資料集『スター・ウォーズ:エイリアン・アーカイブ』にもこのバージョンのカフーンのイラストが収録されている。[7]

カフーンは『クローンの攻撃』で CG 技術を使って描き出された。アニメ・チームは「プロシージャル・アニメーション」と呼ばれる手法を用い、まず経路に沿ってクリーチャーの胴体を動かし、次に足を別々に動かして地面と接触するように描いていった。[16] カフーンの音はフォーリーサウンド・アーティストのデニー・ソープジャナ・ヴァンスらによって制作された。グレープフルーツの中身を素手で潰す音が含まれているほか、足音を表現するために金属の凹凸に棒を這わせる音が使われている。[19]

設定の矛盾[]

カフーンの毒針について、公式資料の解説に矛盾がみられる。『アルティメット・スター・ウォーズ 完全保存版大百科』を始めとする複数の資料でカフーンが体の前後に毒針を備えていると説明されているが[1][7][10]、『きみは、知っているか!? スター・ウォーズ はやわかりデータブック』や『スター・ウォーズ ビジュアル・ディクショナリー新完全版』では毒針は1本とされている。[3][6] 実際、カフーンの画像で明確に確認できる針は1本である。[2][3] また『アルティメット・スター・ウォーズ』では針の毒で獲物を殺すと説明されているが[1]、『ビジュアル・ディクショナリー新完全版』によれば針には致死性はなく、前方の牙の神経毒で獲物を殺すという。[6] 本サイトではカフーンの実際の描写に合致している後者の資料を正確な情報として扱う。

発音と表記[]

『エピソード2/クローンの攻撃』DVDコメンタリーの字幕をはじめ、翻訳媒体ではコウハンの表記が使われることが多い。[1][16] 他にはクーハンと表記する資料もある。[3] しかしロブ・コールマンは『クローンの攻撃』DVDコメンタリーでこのクリーチャーをカフーンと発音しており[16]、ゲーム『スター・ウォーズ・アップライジング』でも作中のキャラクターがカフーンと発音している。[15]

登場作品[]

参考資料[]

脚注[]

  1. 1.00 1.01 1.02 1.03 1.04 1.05 1.06 1.07 1.08 1.09 1.10 アルティメット・スター・ウォーズ 完全保存版大百科
  2. 2.0 2.1 2.2 2.3 2.4 2.5 2.6 2.7 2.8 スター・ウォーズ エピソード2/クローンの攻撃
  3. 3.0 3.1 3.2 3.3 3.4 3.5 3.6 3.7 きみは、知っているか!? スター・ウォーズ はやわかりデータブック
  4. 4.0 4.1 4.2 4.3 StarWars-DatabankII Kouhun - 公式データバンク
  5. 5.0 5.1 5.2 スター・ウォーズ:スカム・アンド・ヴィラニー
  6. 6.0 6.1 6.2 6.3 6.4 6.5 スター・ウォーズ ビジュアル・ディクショナリー新完全版
  7. 7.0 7.1 7.2 7.3 7.4 スター・ウォーズ:エイリアン・アーカイブ
  8. 8.0 8.1 スター・ウォーズ ビジュアル・エンサイクロペディア
  9. STAR WARS GEEKTIONARY THE GALAXY FROM A to Z
  10. 10.0 10.1 スター・ウォーズ:イウォークに食べられない方法、銀河サバイバル・スキル
  11. スター・ウォーズ ギャラクティック アトラス
  12. スター・ウォーズ コンプリート・ロケーションズ
  13. 13.0 13.1 Star Wars Bad Batch バッド・バッチパブー
  14. StarWars-DatabankII Lanse Crowder - 公式データバンク
  15. 15.0 15.1 スター・ウォーズ・アップライジング
  16. 16.0 16.1 16.2 16.3 スター・ウォーズ エピソード2/クローンの攻撃:DVDコメンタリー
  17. アート・オブ・スター・ウォーズ エピソード2 クローンの攻撃
  18. Databank title kouhun - 旧データバンク (リンク無効; バックアップ)
  19. スター・ウォーズ エピソード2/クローンの攻撃:DVDドキュメンタリー
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